プレバトの2021年3月11日の放送はお休み!
震災から10年、どなたにとっても意味のある1日だったかと思います。
プレバト俳句ファンにとっては放送もお休みで寂しい木曜日なので、本日は独自特別企画!
ミッツ・マングローブさんが名人に昇格され、10人になったプレバト俳句名人。
2021年3月11日の名人10名は、このような段位と★の獲得状況です。
10名の名人の句の中から、春にふさわしい名句を一句ずつ集めてみました。
名人の好きな俳句に「いいね!」して名人を応援しましょう!
こういうボタンです。↓これは練習用。
ファンの皆さんの「いいね!」がカウントされてボタンに表示されていきます。
プレバト俳句の名人とは?
プレバトの俳句才能査定ランキングで才能アリをコンスタントに取れるようになり夏井先生に認められると特待生に昇格。
5級から1級まで昇格を続けて特待生1級からさらに昇格すると名人初段に昇格できます。
名人は初段から10段まで。さらに10段になると、査定で一歩前進すると★が1つずつ増えていきます。
5つの★★★★★を獲得するとついに永世名人の称号が得られます。
2020年春に、梅沢富美男さんが史上初の永世名人に昇格され、二人目の永世名人昇格がみられる日も近いかもしれません。
プレバト俳句2021年3月現在の名人10名をご紹介します
2021年3月11日現在の名人は永世名人1名、10段3名、6段から初段まで各1名の計10名!
永世名人 梅沢富美男さん
史上初の永世名人はミスタープレバト、御大とも呼ばれるこの方、梅沢富美男さんです。
名人10段 東国原英夫さん
現在、東国原さんは★4つで永世名人目前!
名人10段 フルポン 村上健志さん
繊細な俳句は村上さんワールドとさえ呼ばれてたくさんのファンがいます。当サイトでも人気1,2位を争っています。
名人10段 FUJIWARA藤本敏史さん
発想が豊かで楽しい俳句が多いフジモンさん。春光戦も予選トップ通過で決勝進出です。
名人6段 キスマイ横尾渉さん
2019の冬麗戦を制したKis-My-Ft2の横尾さん。安定して上位を占める若手ナンバー1です。
名人5段 中田喜子さん
名人紅一点は女優の中田さん。タイトル戦を制す日も近い!?
名人4段 千原ジュニアさん
秋のタイトル戦金秋戦を初制覇したジュニアさん。ヘビメタ俳句からほっこりパパ系俳句に路線が変わっています。
名人3段 立川志らくさん
朝の番組を卒業し、またプレバトに力が入れられると意気込む志らくさん。
名人2段 キスマイ千賀健永さん
やはり冬麗戦を制したことがある千賀さん。絶好調のホームラン俳句がどんどん生まれています。
名人初段 ミッツ・マングローブさん
影のタイトルホルダーと呼ばれていたミッツさんが、ついに名人に昇格してきました。
名人10名の名句を鑑賞!
それではさっそく名人の皆さんの名句を一句ずつ鑑賞していきましょう。
現在の名人のみなさんがプレバト俳句で詠まれた、2019年以降の春の句の中から、選ばせていただきました。
沈黙の春尽く 角砂糖ひとつ
名人初段 ミッツ・マングローブさんが2020年の春のタイトル戦決勝用に詠んだ句です。
お題「コーヒー」
ミッツ・マングローブさん
沈黙の春尽く 角砂糖ひとつ
ちんもくのはるつく かくざとうひとつ
添削なし
2019年の春光戦予選で敗退してしまったミッツさん。
決勝用に用意されていたこの句を、夏井先生がどうしても世に出したい名句として紹介されました。
季語「春尽く」は春の終わりを表します。
別れ話か、喫茶店の男女の重い沈黙を破ったのが、角砂糖ひとつ、かき混ぜるスプーンの音だったという、情景が見えてくるようです。
コーヒーとか喫茶店とかひとことも書いていないのに、これだけの情景を表せるのは驚きです。
「運命」の ドア叩く音 春疾風
キスマイ千賀健永さんが、高校生との他流試合で詠んだ一句。
お題「自動ドア」
Kis-My-Ft2 千賀健永さん
「運命」の ドア叩く音 春疾風
うんめいの どあたたくおと はるはやて
添削後:
運命の ドア叩く音 春疾風
高校生との他流試合で詠んだ一句。審査員の先生から「」を外し、曲の運命と限定しないほうが良いと添削されました。
ベートーヴェンの「運命」の冒頭の「ダダダダーン」が「運命がドアたたく音」とベートーベン自身が語ったということから発想を得た句。
夏井先生も音楽のイメージから春疾風への発想をかわれていました。
自動ドア開けて子を追うシャボン玉
立川志らくさんが特待生時代に、高校生との俳句の他流試合で詠まれた句です。
お題「自動ドア」
立川志らくさん
自動ドア開けて子を追うシャボン玉
じどうどあ あけてこをおう しゃぼんだま
志らくさんのこの句は、高校生との他流試合で、審査員の先生の満点を獲得しました。
自動ドアが開いて、誰が子どもを追いかけるのかと思えば、それは「シャボン玉」というサプライズが楽しい句です。
壺焼きの 壺傾きて ジュッと鳴る
千原ジュニアさんが2019年春光戦の決勝で詠まれた句です。
お題「春の鮮魚店」
千原ジュニアさん
壺焼きの 壺傾きて ジュッと鳴る
つぼやきの つぼかたむきて じゅっとなる
お題のたくさんの魚が並んだ鮮魚店の様子から、千原さんが選んだ季語は「壺焼き」でした。
美味しそうな醤油の焼ける香りがただよってくる、思わず唾が湧いてくる句。
この句も映像化されていましたが、その映像通りの光景が詠み手の頭に浮かんできますね。
若芝に大の字 身ひとつの移住
2020年の春光戦で、夏井先生が大絶賛だった中田喜子さんの句です。
お題「不動産屋さん」
中田喜子さん
若芝に大の字 身ひとつの移住
わかしばに だいのじ みひとつのいじゅう
過疎の村の家具家電付きで移住希望者に用意された一軒家に応募した若者が、「のどかな村に来た!」という句。
夏井先生は、「身ひとつの移住」で状況を描き切るところがうまい。
また、「大の字」は生身の体のこと。「身」は状況を表している。ささやかに意味が響きあう。たくらんでやっているのでしょう。
若芝の「若」の一字で若者が希望を抱いて「よし!」と移住する気持ちが出てくる。
季語を主役に立てて気持ちも表せている、「褒めましょう!」と、夏井先生の大絶賛でした。
リハ室のコーヒー苦し八重桜
2019年の春光戦決勝で、キスマイ横尾渉さんが詠んだ句です。
お題「コーヒー」
キスマイ横尾渉さん
リハ室のコーヒー苦し八重桜
りはしつの こーひーにがし やえざくら
横尾さんが、ジャニーズジュニア時代の辛かった稽古を思い出して詠んだという句。
プレバトでは若手の横尾さんも30代!
Kis-My-Fit2はデビューが遅かったといいますから、長い下積み時代も経験すみなのですね。
八重桜は咲く時期が4月から5月と遅いため、この遅咲きのKis-My-Fit2をかけたそうです。深い句です。
1DK 八重桜まで 徒歩二分
名人10段のFUJIWARA藤本さんが、2020年の春光戦決勝で詠まれた句です。
お題「不動産屋さん」
FUJIWARA 藤本敏史さん
1DK 八重桜まで 徒歩二分
わんでぃーけー やえざくらまで とほにふん
不動産屋さんには物件案内が色々貼ってあるが、間取りや平米。駅まで徒歩〇分。
「八重桜まで徒歩二分とあったら面白いかなぁ」と詠んだと藤本さん。
夏井先生は、みなが兼題写真から離れようとするのと逆に、兼題写真ベタな言葉を拾ってきて「八重桜まで」という季語を含むフレーズで、オリジナリティを込め勝負にでたところがいい!と絶賛でした。
八重桜は存在感がある。ソメイヨシノより少し後の時期に咲くので、この時期に部屋を探しているのはどういう人かしらと想像も膨らむ。
また、「1」「八」「二」と数字をたくさん使っているがお互いに邪魔していないところも評価されました。
サイフォンに潰れる炎 花の雨
フルポン村上さんが、初のタイトルホルダーとなった2019年春光戦の優勝句です。
お題「コーヒー」
フルーツポンチ 村上健志さん
サイフォンに潰れる炎花の雨
さいふぉんに つぶれるほのお はなのあめ
静かなカフェの中でサイフォンの湯の沸く音、コーヒーの香り、外の花冷えの感覚まで伝わってくる、時間の進みがゆっくりに感じられるような句です。
この句は、当サイトに掲載させていただいているプレバト俳句の中でも最も人気の高い句のひとつです。
筆者にとっても村上さんの句の中で特に好きな句です。
花震ふ 富士山 火山性微動
東国原英夫さんの、2020年に発表されたプレバト8年間1719句中のプレバト歴代ベスト1 天の句に選ばれた句です。
お題「桜と富士山」
東国原英夫さん
花震ふ 富士山 火山性微動
はなふるう ふじさん かざんせいびどう
春のタイトル戦が、「俳桜戦」という名前だった2018年、東国原さんが優勝を決めたこの句。
東国原さんは以下のように解説しています。
富士山は霊山で活火山。浅間神社に祭られているのは木花佐久夜比古毘売命。佐久夜が桜になった、桜が住民たちをも守っている、もうすぐ富士山が爆発するかも、いつ爆発してもおかしくないよと火山性微動で教えてくれている、と詠んだ句。
夏井先生は、桜が風に震えている富士山のベタな句だと思わせておいて、火山性微動で揺れているのかもしれないという意外性、が出ることに驚いたそうです。
写真には現れない小さな動きや皮膚の揺れる感じを添えてくる、うまい、素晴らしい句だと大絶賛でした。
花粉来て 獺の祭りのごと ちり紙
永世名人になる直前の梅沢さんが詠まれた句。
夏井先生が大絶賛されたのが印象的な句です。
お題「天気予報」
梅沢富美男さん
花粉来て 獺の祭りのごと ちり紙
かふんきて おそのまつりのごと ちりし
添削例:
花粉万来 獺の祭りのごと ちり紙
この句には玄人の工夫が2つもある、と夏井先生。
「獺の祭り」の季語の意味は、獺(かわうそ)がとった魚を並べる習性が、まるでお供えしてご先祖を祭っているようだということから生まれた季語。
「花粉来て」は近い将来季語になってくるのではないかという言葉。
古いマニアックな季語「獺の祭り」を比喩に使い、次の時代季語になるかもしれない言葉「花粉来て」を新旧活かし、さらに雅な季語を使った後で「ちり紙」で俗に落とす技も素晴らしいと、夏井先生、大絶賛でした。
プレバトの放送がお休みの週はファンの企画で!
ファンとしては毎週プレバトを観たいですね。
今回は昨年3月の名人9人時代に続いて、10人の名人の皆さんで十人十色の春の名句を掲載させていただきました。
3月25日はいよいよ春光戦の決勝戦です。
予選をおさらいして楽しみに待ちましょう。
最後までご覧いただき、どうもありがとうございました。
予選A・Bブロックの結果はこちら。
予選C・Dブロックの結果はこちら。
名人の名句鑑賞企画第2弾
名人の名句鑑賞企画第1弾
特待生の春の名句を鑑賞します