プレバトタイトル戦

プレバト俳句2月25日春光戦予選C・D花疲れにはチョコレート!

チョコ菓子

春の俳句タイトル戦「春光戦」2021が先週から始まっています。

今回の予選会は史上最高の20人の名人、特待生が参加してABCDの4組で競われています。

各ブロックの1位通過者全員と2位4名の中から3名の、計7名が決勝に進出できるルール。

2021年2月25日現在、以下の表のように永世名人1名、名人9名、特待生19名は合計29名。そのうち23人の実力者が競います。

今回のブロック組み分けは、浜田さんの神がかったくじ引きで厳正に抽選。

面白い顔合わせで予選が盛り上がっています!

20210128名人2021年2月25日名人段位
2021年2月25日現在特待生段位2021年2月18日現在特待生段位
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2021春光戦の決勝進出を決めているのは?

今回の春光戦では秋のタイトル戦の上位3名が決勝へのシード権を獲得しています。

シード権のある参加者は?
永世名人 梅沢富美男さん
名人6段 キスマイ横尾渉さん
名人3段 千原ジュニアさん

予選C・Dブロックの観覧ゲストは、永世名人梅沢さんと、A・Bブロックの2位、フルーツポンチ村上さん、中田喜子さんのお三方が見届け人として参加します。

春のタイトル戦予選のお題

名人、特待生の実力が出る、高度なお題が出るタイトル戦。

春光戦予選C・Dブロックへの夏井先生からのお題は「きのこの山とたけのこの里」です。
チョコ菓子

食の好みは、ゆずれない話題。

お菓子のライバルとして君臨してきたこの2つ。誰もが知っている名前を入れるか、発想を飛ばすか。

東国原さんも森口瑤子さんも、何回も「きのこの山」と「たけのこの里」を買いに行って食べ、俳句を詠んだそうです。

私も放送の直後、買いに行ってしまいました。

大々的に売り場に並んでいました!プレバト効果かな?

春光戦予選Cブロックの出場者は?

予選Aブロックで決勝進出確定の1位を競うみなさんは、名人10段がお二人、キスマイもお二人入ったこの5名の方々です。

名人10段 東国原英夫さん
昨年の春の王者の東国原さんは、秋のタイトル戦欠場のために予選からの出場となりました。

特待生1級 松岡充さん
ある企業の社長さんから俳句頑張っているね、楽しみに見ているよと言われた松岡さん。
夏井先生に貢物を送って気合十分です。

特待生2級 岩永徹也さん
決勝戦への出場回数を順調に伸ばしている岩永さん。今回もとても期待が持てます。

特待生3級 森口瑤子さん
冬のタイトル戦を制した森口さん、これがまぐれだと言われないようにしっかりご自分の句を作ったそうです。

特待生5級 春風亭昇吉さん
最近調子が悪い?と言われてしまい、せめてDブロックだったらよかったという昇吉さんです。

Cブロックの見どころは、順当に東国原さんが勝ち上がるのか、下剋上が起こるのか、ですね。

ハイレベルな決戦になりそうなところですね。

春光戦予選Dブロックの出場者は?

予選Dブロックで決勝進出確定の1位を競う出場者は、この5名の方々です。

名人3段 立川志らくさん
前回、冬のタイトル戦では最下位になってしまった志らくさん。なんとしても優勝したいと意気込みます。

名人初段 ミッツ・マングローブさん
目に見える貢物はしないが、陰で夏井先生のYouTubeの動画再生回数を上げて貢献しているというミッツさん。

特待生1級 三遊亭円楽さん
私は自分の「ほのぼの路線」で突っ走るという円楽さん。

特待生2級 パックンさん
まだ決勝にコマを進めたことがないパックンさん。初進出を実現できるでしょうか。

特待生5級 パンサー向井慧さん
前回は全然ダメだったが、自分はタイトル戦に紛れ込んでいる何匹かの噛ませ犬の1匹、ガブッといきたいという向井さん。

Dブロックの見どころは、志らくさんと円楽さんの因縁の落語家対決。

さらに順当に志らくさんが決勝に進出か?それとも大番狂わせがあるのか?といったところ。

個人的にはパックンさんとミッツさんの俳句がいつも楽しみです。

まずは予選Cブロック!決勝進出を決めたのは?

放送での浜田さんの発表順に、順位と俳句をみていきましょう。

朧夜や 一人キャンプのホットチョコ

Cブロック第2位 補欠
特待生1級 松岡充さん

朧夜や 一人キャンプのホットチョコ
おぼろよや ひとりきゃんぷの ほっとちょこ

添削なし

いいね!(11)

兼題写真からホットチョコに発想を飛ばした一句。

季語は「朧夜」と「キャンプ」という夏の季語。「や」で「朧夜」を季語だと強調。

「キャンプ」はわいわい楽しいが、「一人キャンプ」として寂しさを出し、自由と孤独の間を埋めるのが「ホットチョコ」という句と松岡さんが説明されました。

「見事だ!見事です」と梅沢さん。

「朧夜や」のあとに「一人キャンプ」が出てくる意外性が一つ。一人キャンプが流行り始めている。この言葉で、夏のキャンプの賑やかさとは違う、静けさ、穏やかさ、寂しさが入ってきている。

また、朧の湿度のある感じと、ホットチョコの寒い時に飲みたくなる感じ、意図しているな「朧夜」のこの季語を認めないといけない、評価が揺れ動きながら作者はそういうことが言いたいのなら認めるしかない、と結論に至ったそうです。

直すと作者の意図が崩れるので、このまま味わうタイプの句です、と夏井先生、大絶賛でした。

松岡さんのこの句は、とても印象に残りました。忘れられない一句になりそうです。

雛あられ 姪にひと粒ごとのおと

Cブロック第5位 予選敗退
特待生5級 春風亭昇吉さん

雛あられ 姪にひと粒ごとの おと
ひなあられ めいに ひとつぶごとのおと

添削後:
雛あられかじる ひと粒ごとのおと

いいね!(7)

「雛あられ」が季語。白、ピンク、薄い緑色などの春らしい色。4歳の姪っ子がいてひと粒ごとの咀嚼音に子どもの成長を感じる。音が聞こえることで距離感と愛しさを表現した、という昇吉さん。

「雛あられ」は女の子だと、梅沢さん。

言っている内容は正しい、と夏井先生。兼題の2つのチョコレートから、雛あられに行くのがタイトル戦では厳しいかもしれない。

違う素材に発想を飛ばすのはあるが、あの写真をどう踏まえるかが大事なポイントになってくる。

この句では「姪に」が問題。伝統的な意味では女の子のお祭りなので、「姪」という必要はない。 

「に」が散文的。「おと」が音だとわかるように補強する添削をされました。

かじっているのは可愛い女の子に違いないわとわかる。

反論する昇吉さんに、それが捨て石のような補強なのだと夏井先生の説明でした。

どちらとも 言えないに〇 双葉かな

Cブロック第2位 予選敗退
特待生2級 岩永徹也さん

どちらとも 言えないに〇 双葉かな

添削後:
双葉萌ゆ どちらとも言えないに〇

いいね!(8)

先日アンケートに答えたときに、はい、いいえ、どちらとも言えないという選択肢があった。

どちらとも言えないに〇をする心境が、きのこの山とたけのこの里をどちらも好きだという心と重なり、イメージを重ねたという岩永さん。

「意味が伝わらない」という梅沢さんに、兼題写真からこの発想はいい発想だと大絶賛、「そうきたか!」と思いましたという夏井先生。

ただ「かな」が浮き上がっている点だけを指摘。

映像だけにとどめておけばよいと、捨て石の言葉で「萌ゆ」と添削されました。

〇と双葉の形が触れ合う、これをやっていれば1位だったそうです。

「双葉萌ゆ」という上五がとても素敵で、岩永さんの言いたかったことなんだろうな、と思いました。

遠足のリュックの底に チョコの染み

Cブロック第3位 予選敗退
特待生3級 森口瑤子さん

遠足のリュックの底に チョコの染み
えんそくのりゅっくのそこに ちょこのしみ

添削後:
遠足のリュックの底の染みはチョコ

いいね!(8)

小学校の頃、遠足でチョコレートを持って行ってそのままにしていたら次に遠足に行くときリュックの底にチョコの染みがあって、そのまま卒業までリュックを使ったという体験を詠んだ、と森口さん。

「に」と「の」とで迷ったという森口さんでした。

「語順が悪い」と梅沢さん。

この句は素直に自分の体験を書いている。そして染みがチョコだとわかったときに甘い匂いがしてくるところもいいと夏井先生。

森口さんが気にしていた「に」と語順が問題、と添削されました。

こうすると、この染みはなんだ?この前の遠足のチョコだ!となってまた「遠足」という季語が活かされる、と夏井先生。

「リュックの底にチョコの染み」あるある、と思ってしまいました。

買い食いを叱られて来し 末黒野よ

Cブロック第1位 決勝進出
名人10段 東国原英夫さん

買い食いを叱られて来し 末黒野よ
かいぐいをしかられてきし すぐろのよ

添削なし

いいね!(15)

「末黒野(すぐろの)」とは春の季語で、枯れ草を焼いて黒くなった野原のこと。

子どもの頃、チョコレートを買い食いをして内緒で食べて親にばれ叱られて、家を飛び出してウロウロ。気づいたら眼前に野焼きをしている焼け野があった。

すす、炎、焼け跡の匂い、黒く暗がりになってこわいし反省もあるし、いろいろな気持ちがないまぜになったのを「末黒野」という季語に託したと東国原さん。

末黒野という季語を見つけてくるところが大したものだ、下五ですべてが物語になっている、と梅沢さん。

末黒野という季語を生かすためだけに、他の12音が使われているのが理想的という村上さん。

夏井先生は、子どもが買い食いをして叱られる句はたくさんある。

「末黒野」という季語に着地した途端、焼き野の跡に行くと、非日常の中に自分がぶち込まれたような不思議な気持ちになる。

後悔やせつなさ、悲しみなどが一気に季語によって噴き出してくる、といいます。

ただし、作者が東さんだとわかると、置きに行った感がしないでもない、と夏井先生。

東国原さん、さすが優勝6回!この句でも「置きにいった」と言われてしまうのですね。

つぎは予選Dブロック!決勝進出を決めたのは?

当直のナース息吐く夜半の春

Dブロック第3位 予選敗退
名人初段 ミッツ・マングローブさん

当直のナース息吐く夜半の春
とうちょくの なーすいきつく よわのはる

添削後:
当直のナース 春夜の息深く

いいね!(10)

夜勤でお仕事をされている看護師さんたちが休憩の時に何かつまんで、緊張感から解放されてかしましい感じでひと息をついて憩っているという句。

それは難しいと梅沢さん。

「これは悩ましい」と夏井先生。形になっているので。ただこれが完成形かというと気になることも出てくる。

「当直」という言葉は経済効率が良い。夜が絶対いるのかどうか。

「吐く」は「はく」と読む人の割合が多い。ナースの感情が大きく違う。

「夜半の春」は「春の夜」の傍題。「夜半の春」にすると情緒的で艶やかな甘い吐息になる。

「春夜」を使ってミッツさんが書きたかったことにぐっと寄った俳句に添削されました。

山里や 三橋美智也の春の歌

Dブロック第2位 補欠
特待生1級 三遊亭円楽さん

山里や 三橋美智也の春の歌
やまざとや みはしみちやのはるのうた

添削なし

いいね!(20)

三橋美智也さんが歌っていたスナック菓子カールのCMソングに発想を飛ばした一句。

三橋美智也さんのカールは「春」が最初。甘い歌声が山里を思い起こして、広がっていく甘さとお菓子と我々世代はそれしか浮かばない、と円楽さん。

梅沢さんもそのとおり!とカールのCMソングを歌いだします。

これが2位だと(若い世代には)三橋美智也さんの歌だと伝わらないかもしれないと梅沢さん。

夏井先生は、この句は、単純に書いているように見えますが、俳句としてみたとき難しい技を取り入れていると解説。

頭に季語ではない名詞を「や」で強調。固有名詞は知っている人には情報が伝わるが、知らない人には情報が伝わらない。

「春」という季語は主役に立っている。「や」と名詞止めも型としてきっちりできている。

下手なことをしないことで成功していると大絶賛でした。

カールの歌が三橋美智也さんが歌っているものだとは知りませんでした!

夜桜の対局 駒はたけのこの里

Dブロック第5位 予選敗退
特待生2級 パックンさん

夜桜の対局 駒はたけのこの里
 

添削後:
対局の駒はチョコなり 桜の夜

いいね!(3)

夜桜の下に真剣勝負する酒が入ったおっさん達。囲碁の駒ではなく「たけのこの里」で勝負しているという句。

写真をみていないとちょっと戸惑う、と夏井先生。

夜桜はおびただしい桜が咲いている美しい光景。

俳句をやっている人間は「たけのこ」が出てきた段階で「季語」だと思ってしまう。チョコだという情報がないので。

これは商品名をやめるべき、と夏井先生。

対局から始めて「チョコ」を書いて添削されました。

酔っぱらったおじさん達がチョコで勝負をしている光景、面白いです。

鷹化して鳩に ありし日の駄菓子屋

Dブロック第4位 予選敗退
名人3段 立川志らくさん

鷹化して鳩に ありし日の駄菓子屋
たかかしてはとに ありしひのだがしや

添削後:
鷹鳩と化し ありし日の駄菓子屋よ

いいね!(6)

「鷹化して鳩になる」という春の季語があり、春の幻想的な気分になるという季語。

兼題写真を見て昔、駄菓子屋に行ったなぁと幻想的におぼろげに光景として頭に浮かんできた。

良い句が詠めたな、と自分では思っていた、1位だと思っていたという志らくさんは、「グッとラック!終了と聞かされた時よりも驚いた」といいます。

夏井先生は、「本当にもったいないことをしてしまった」と大凡ミスだと残念がります。

俳句は一行に書くので、鷹が鳩だった日の駄菓子屋、となってしまう。

長い季語をちょっとアレンジすればいいだけ。こんなにもったいないのは誰だと思ったらあなただった、と夏井先生。

添削例を示し、こうやっていたら、これが1位!ということでした。

「鷹鳩と化す」は2年前の春光戦で、梅沢さんがコーヒーの句で使っていた季語ですね!

花疲れ 臓腑に溶けるチョコレート

Dブロック第1位 決勝進出
特待生5級 パンサー向井慧さん

花疲れ 臓腑に溶けるチョコレート
はなづかれ ぞうふにとけるちょこれーと

添削なし

いいね!(16)

「家に帰ったら喜んでくれる人がいるんじゃないの?」という浜田さんに、「ゴーストライター疑惑はやめてください!自分で作ってます、又吉さんではありません」と向井さん。

花見は楽しいけれど人混みはあまり好きではないな。花見で疲れるという季語があったので、疲れたときに甘いものを食べると沁みるよな、というのを句にした。

「私の予想が当たった!君はこういう句を詠むんじゃないかなと思っていた」という梅沢さん。

「花疲れ」という季語が選択として良い、花見の疲れ、花の美しさに酔いしれた疲れ。

「臓腑」ときたら酒でも飲んだと思う。「溶ける」でやっぱり酒だと思うと「チョコレート」が出てくる。

疲れたら甘いものを食べたくなる小さな意外性と小さな納得を置いた。

背伸びをしないというのはこういうことですね。自分の体験が一番!でもあなただとわかってビックリ、と夏井先生。

この素敵な句も印象に残りました。個人的にずっと忘れない句になりそうです。

春光戦予選C・Dブロックのまとめ

春光戦決勝進出の2枠を射止めたのは東国原英夫さん、パンサー向井慧さんでした。

補欠であと3枠を争うのは松岡充さんと三遊亭円楽さんでした。

第1位 決勝進出決定
C1位 東国原英夫さん

D1位 パンサー向井慧さん

補欠
C2位 松岡充さん

D2位 三遊亭円楽さん

A・B・C・D各ブロック敗者復活で決勝に進める3名は?

先週と今週の予選で、各ブロックの2位の補欠枠が出そろいました。

今回はこの4名から3人が決勝に進めます。

補欠枠の4名
A2位 フルポン村上健志さん

B2位 中田喜子さん

C2位 松岡充さん

D2位 三遊亭円楽さん

4名中、添削されたのは中田さんだけでしたが、中田さんは「発想はとても良い」と褒められています。

中田さんの表情を撮るためのカメラがセットされているのを確認してからの、3名の発表です。

決勝進出の3名は

フルポン村上健志さん

中田喜子さん

松岡充さん
でした。

残念ながら進出できなかったのは三遊亭円楽さんでした。
夏井先生のコメントは、「ひと言でいうと三橋美智也に頼りすぎ」という理由でした。

決勝戦がとても楽しみですよね!

今回も、最後までご覧いただきどうもありがとうございました。

春光戦決勝結果はこちら。

https://libgreen43.com/p-battle-haiku-20210325

予選A・Bブロックの結果はこちら。

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