特待生になって初めて出場した2019年の炎帝戦では、いきなり決勝進出を果たして活躍した皆藤愛子さん。
炎帝戦に続き、冬麗戦でも予選1位で決勝に進出です。
皆藤愛子さんの2019年4月の特待生昇格からのプレバト俳句を、鑑賞して応援しましょう!
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皆藤愛子さんの2019年4月以降の俳句一覧
オリオンと 重機の湯気と 土煙
お題「冬の交差点」
オリオンと 重機の湯気と 土煙
おりおんと じゅうきのゆげと つちけむり
添削なし
冬の寒い日に、工事をしていて少し騒がしい交差点を渡るときに空をみたら、オリオン座があったのを詠んだ句。
夏井先生はこの句を助詞「と」「の」「と」の選択により、対比が効いているといいます。
名人が見えてきたと絶賛。皆藤さんは見事、特待生1級に昇格しました。
木の芽晴 あいこ三回 照れ笑い
春光戦決勝第8位
お題「じゃんけん」
木の芽晴 あいこ三回 照れ笑い
このめばれ あいこさんかい てれわらい
添削後:
木の芽晴 笑う三回目のあいこ
あいこが続いていくと気が合うのだなと照れ笑いになるという句。
夏井先生は、悩ましい点が二点あると解説。
三段切れが一点、「照れ」と説明しなくても笑いの種類はわかるのではないか、という点が一点。
「照れ」をとって、また木の芽晴に明るさが戻っていく句に添削されました。
休業と手書き 格子戸に春塵
春光戦予選Bブロック第1位
決勝進出
お題「ウニの軍艦巻き」
休業と手書き 格子戸に春塵
きゅうぎょうとてがき こうしどにしゅんじん
添削後:
休業とあり 春塵の格子戸に
コロナ禍の今、街中でよく見る光景。私の大好きなお寿司屋さんも休業していて張り紙をしてあるのを詠んだという皆藤さん。
梅沢さんは「素晴らしい、完璧!」と大絶賛。
まさに今の世相を切り取り、良いと思うと夏井先生。
作者なりの工夫は感じられるが、リズムが多少ぎくしゃくしているのが気になると、夏井先生に添削されました。
季語をクローズアップするほうがいいのではと思うと夏井先生でした。
秋渇き ピアノに映る二重顎
金秋戦予選Bブロック4位
お題「ピアノ」
秋渇き ピアノに映る二重顎
あきがわき ぴあのにうつる にじゅうあご
添削後:
二重顎 映せる秋のピアノ嗚呼
食欲の秋で食欲が止まらなくて、久しぶりにピアノの前に座ったら自分の二重顎がきれいに映っていた、という句。
「秋渇き」は秋になって食欲が戻ってくるという季語だそうです。
夏井先生は、「二重顎」があれば「秋渇き」でなく「秋」だけに托したほうがいい、と食欲の秋と芸術の秋を両方表す句に添削しました。
終電を待つ二の腕に蚊の名残
お題「秋の電車」
終電を待つ二の腕に蚊の名残
しゅうでんをまつにのうでに かのなごり
添削なし
涼しくなったホームで待っていて、急に二の腕が痒くなってきて、みたら見事に蚊に刺されていたという句。
皆藤さんはこの句で「1ランク昇格」特待生2級になりました。
調和させる工夫が昇格の理由です。
「蚊の名残」全体で秋の季語。季語「秋の蚊」の傍題になっている。
とても難しい季語。「名残」が非常に印象を集めがちなので残りのフレーズとのバランスが難しい。
「終電を待つ」で場所・状況・人物が出てくる。「二の腕に」でクローズアップの映像になる。
最後、「名残」だけが浮き上がらないようになっているのは、終電の「終」や「待つ」に「名残」のイメージに近いものが混ざっているので、上手に一句の中に調和している、と夏井先生絶賛でした。
検診結果 封切る刃先 日の盛り
炎帝戦予選Bブロック2位
お題「封筒」
検診結果 封切る刃先 日の盛り
けんしんけっか ふうきるはさき ひのさかり
添削なし
1年に1度の人間ドックの結果が送られてきて、封切るときの緊張感を詠んだ、と皆藤さん。
検診結果の封を切るという発想の句がないわけではないが、「刃先」を持ってきたのはとても良い、と夏井先生。
「日の盛り」という季語との「刃先」のクローズアップとの取り合わせで緊張感が表現できる。暑さと硬質な刃先の光の取り合わせのメカニズムがわかっていて作っているとはっきりわかると大絶賛でした。
ダービー馬 ハナ差差し切る 芝静か
お題「デリバリー」
ダービー馬 ハナ差差し切る 芝静か
だーびーば はなささしきる しばしずか
添削後:
ハナ差差し切る ダービーの 芝静か
季語は「ダービー」。競馬ファンの皆藤さん。無観客競馬が続いているので、家のテレビの前で観戦しているという句だそうです。
「馬」はいらないと梅沢さんのコメント。
「ダービー馬」「ハナ差」の関係の是非が、評価のポイントで、夏井先生の査定結果は、「現状維持」
1文字惜しい!と夏井先生。おっちゃんの言う通り「馬」は「ハナ差」があればわかるのでいらない、とのことです。
「ダービー馬」は優勝した馬のことだと食い下がる皆藤さんに、夏井先生は季語として「ダービー」を立てないといけないと指摘し、句またがりにして添削しました。
脳の中で大歓声を聞かせておいて、芝だけが静か、無観客なのかもと想像させるほうが良いとのことでした。
春暑し マスクポッケにA定食
お題「ランチの看板」
はるあつし ますくぽっけに えーていしょく
添削後:
A定食 春のマスクをポケットに
春の汗ばむ陽気の日に、花粉症のマスクをポッケにしまって、ランチを食べるという句だと皆藤さん。
「マスク」は冬の季語だ、季重なりだよと梅沢さん。
A定食のような俗な言葉を持ち込んでくるのは冒険でとても良い、中七の寸詰まりを直しましょうと夏井先生の添削でした。
風光る 天気原稿 靡く音
お題「天気予報」
風光る 天気原稿 靡く音
かぜひかる てんきげんこう なびくおと
添削後:
天気原稿はためく 風光る朝を
朝の情報番組のお天気コーナーを担当したとき。原稿が風で靡いていた時の句。
「靡く」という言葉よりふさわしい言葉があると夏井先生。「靡く」は音がしない風による動き方を表す言葉なのですね。
音とかかなくても音を感じられる「はためく」を使って添削されました。
シャンプーの泡伝う霜焼の耳
お題「冬のお風呂」
シャンプーの泡伝う霜焼の耳
しゃんぷーのあわつたう しもやけのみみ
添削後:
シャンプーの泡 霜焼の耳伝う
霜焼の部位が耳なのがよいと夏井先生。触感が伝わる句だと絶賛。
皆藤さんは、この句で特待生3級に昇格しました!
ほろ酔いの帰路 すき焼きの仄かな香
お題「お鍋」
ほろ酔いの帰路 すき焼きの仄かな香
ほろよいのきろ すきやきのほのかなか
添削後:
ほろ酔いや すき焼きの香の残る帰路
季語は『すき焼き』。冬の季語。
すき焼きの帰り道に、自分の髪に香りが感じられるという、皆藤さんの書こうとした内容がわかる句に添削されました。
右肩に 枯野の冷気 7号車
お題「年末年始の駅弁売り場」
右肩に 枯野の冷気 7号車
みぎかたに かれののれいき ななごうしゃ
添削なし
プレバト歴代ベスト5に選ばれた句です。
この句は本当にいい句。うっとりした、車窓の広がりが見えてくる、お上手ですと夏井先生が大絶賛でした。
上五中七でほんの小さな謎が投げ込まれ、下五の「7号車」で列車に乗っていること、どの席にすわっているか、外の光景すべてが見えてきます。
枯野の風景とひんやりとした空気。ありありと想像できる素敵な句です。
冬隣る 振込み画面の静電気
お題「ATMの行列」特待生昇格SP
冬隣る 振込み画面の 静電気
ふゆとなる ふりこみがめんの せいでんき
添削なし
画面を出したくて「振込み画面」という語を入れたという皆藤さん。
夏井先生の評価のポイントは「振込み画面」の是非とのことで、具体的な読みが広がるため、1ランク昇格となりました。
季語は「冬隣る」。冬が隣にあるということで晩秋の時候の季語だそうです。
夏井先生は、振込み画面でATMだとわかり、指先の皮膚感に焦点が絞られていく。
タッチパネルのとしても同じ光景は描けるが、「振込み画面」と書くと誰にお金を振り込もうとしているのか、進学している子供の生活費?買ったもののお金?振込詐欺か?など、といろいろ想像できる、と高評価でした。
皆藤さん、昇格おめでとうございます!
別れ蚊を払う一人の台所
お題「冷蔵庫」
別れ蚊を払う一人の台所
わかれかをはらう ひとりのだいどころ
添削なし
「別れ蚊」は秋の季語。台所で弱々しい秋の蚊を払ったらさみしさが増したという句。
名人の皆さんが口々に褒めていらっしゃいました。
夏井先生は「払う」という言葉の選び方もよい、寂しさがよく伝わる、よく勉強していると高評価でした。
夕立の粒木霊する高架下
お題「夏空と電車」
夕立の粒木霊する高架下
ゆうだちのつぶ こだまする こうかした
添削後:
夕立の 全てが木霊 高架下
急な夕立に、電車の高架下で雨宿りしていることを表現した句。
夕立の「粒」とあえて言わなくても良いと考える人もいるとの夏井先生のコメントでした。
審査員の先生も「粒」を強調するなら全体が鳴り響くようにすると良いとアドバイスしてくださいました。
ラムネ瓶浮かぶ未明の五行川
お題「打ち上げ花火」
ラムネ瓶浮かぶ未明の五行川
らむねびん うかぶみめいの ごぎょうがわ
添削後:
ラムネ瓶浮かぶ未明の川しづか
「ラムネ」が季語。地元の五行川の花火大会に行った時の光景を詠んだ句。
「五行川」というローカルな固有名詞の効果が微妙なのでそこを映像化する言葉に変更して先生が添削しました。
ラムネ瓶と川の印影がきれいで、花火大会翌朝の静けさがとても素敵な句です。
ソーダ水睫毛に跳ねる泡涼し
お題「夏の波紋」
ソーダ水睫毛に跳ねる泡涼し
そーだすい まつげにはねる あわすずし
添削後:
ソーダ水青し睫毛に跳ねる泡
ソーダ水を飲もうとしたときに睫毛にまで泡が跳ねている様子を詠んだ句。
「ソーダ水」と「涼し」が季語です。
夏井先生は季重なりは気にならないといいますが、「青し」としたり「甘し」としたりして「ソーダ水」の比重を強くする添削例を示しました。
皆藤さんの睫毛にソーダ水が跳ねるところを想像するととても可愛い句です。
赤錆の乾く傘立て 旱梅雨
お題「コンビニの傘」
赤錆の 乾く傘立て 旱梅雨
あかさびのかわくかさたて ひでりつゆ
添削後:
ビニール傘の骨の赤錆旱梅雨
季語は「旱梅雨」。梅雨なのに雨が降らず傘立てにささっているコンビニ傘や家の傘が赤くさびていたと詠んだ句。
この句が傘立てを詠んでいれば昇格だったという夏井先生のコメントでした。
ががんぼのゆくえ目で追う女子トイレ
お題「学校の蛇口」
ががんぼのゆくえ目で追う女子トイレ
ががんぼのゆくえ めでおう じょしといれ
添削なし
「学校の蛇口」の兼題写真から、学校の女子トイレによくみかけた「ががんぼ」を思い出し、ががんぼが嫌いだったことを詠んだ句。
夏井先生は兼題写真から「ががんぼ」を発想したことをとても褒めていました。
皆藤さんはこの句で見事、特待生に昇格!
おめでとうございます。
皆藤愛子さんの俳句のまとめ
アナウンサーとしては現在、皆藤さんと馬場典子さんのおふたりが特待生になっています。
皆藤さんの句からはいつも優しい印象を受けます。
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