第6位でも添削なしという超ハイレベルで、予想外の大波乱となった2019年金秋戦予選。
特待生が9人中3人しか決勝に進出できませんが、決勝に進んだのは初の決勝出場を決めた「あの方」です!
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金秋戦予選のお題
金秋戦予選の夏井先生からのお題は「冷蔵庫」
「冷蔵庫」は夏の季語ですが、兼題写真の開いた冷蔵庫にはたくさんの食材もあり、どこを切り取って詠むのかがポイントです。
金秋戦予選の出場者
出場者はいずれも実力派の特待生ばかり。
特待生1級の円楽さんと志らくさんはいずれも噺家。噺家対決と思いきや、お互いに相手にしていないと言い切ります。
またキスマイから2人の特待生千賀さんと北山さん。女性特待生の2人、鈴木光さんと皆藤愛子さんは二人とも決勝進出経験者です。
決勝進出常連の千原ジュニアさんと、一方でタイトル戦4回目の挑戦でいまだ決勝進出のない松岡充さん。それからこのところ決勝進出から遠ざかっていたNON STYLE石田明さん。
豪華な9名で3枠を競う予選となりました。
放送での発表順に順位と俳句の発表です
浜田さんの名MCで、いつもながら盛り上がる発表なので、放送と同じ順に掲載していきます。
まず初めに発表されたのは、こちら。
2019金秋戦予選 第3位は?
明日もまた生きる チルド室に葡萄
あしたもまたいきる ちるどしつにぶどう
添削なし
子供のころ葡萄は一度に食べず、大事に残してチルド室に入れていたという句
夏井先生の解説では、上の句から志や悲しみかを詠んでいるのかと思えば、チルド室に葡萄を入れる庶民の健気さが出てくる。
他の果物でも良いかといえば、葡萄は知恵の樹のイメージがあるから葡萄が良い、良く攻めてきた、褒めます、と添削なしの大絶賛でした。
石井さんは3位で決勝進出に大喜びでした!
2019金秋戦予選 第6位は?
秋の夜や母の怒号とピアスホール
あきのよや ははのどごうと ぴあすほーる
添削なし
冷蔵庫の食材から家庭感を感じ、反抗期を思い出した。ピアスを開けて母さんにおこられたことを思い出して詠んだ句。
一見、兼題写真から離れているように見えるが、冷蔵庫→母→母との思い出という発想の広げ方で詠まれた句です。
夏井先生から、助詞「と」で並べるだけで人、状況などがすべてわかる。言葉のメカニズムがわかって句を作っている人だと思ったら作者をみて、「えー!」と驚き。
北山さんはよく勉強した、ピアスホールの字余りも緊迫感があって良いと褒められました。
2019金秋戦予選 第7位は?
秋天に産廃の冷蔵庫口を開け
しゅうてんに さんぱいの れいぞうこくちをあけ
添削後:
秋天に口開け産廃冷蔵庫
冷蔵庫の行く末を想像し、口を開けというのは喋り始めるような寂しさを詠んでみたという円楽さん。
もう使われていない冷蔵庫を詠んだ句は俳句甲子園でも多く詠まれるそうで類想感がでてしまうことと語順が残念と、先生の添削となりました。
円楽さんは残念ながら予選敗退してしましたが、元気になって戻ってきてくださっただけでファンとしては嬉しいです。
円楽さん自身も「生きているだけでいい」とコメントされていました。
2019金秋戦予選 第8位は?
鶴瓶落とし喋るな黙れ冷蔵庫
つるべおとし しゃべるなだまれ れいぞうこ
添削後:上五をいろいろ替えられるとのこと
失恋や
リストラや
真夜中の
左遷の夜
志らくさんは、最近の冷蔵庫は喋るのがイライラしているときにうるさいなと思う、との句ですが、夏井先生によると、喋る冷蔵庫に黙れという句は最近たくさん詠まれているとのことでした。
落ち込んでしまった志らくさんですが、「生きているだけでいい」と円楽さんのコメントをまねて返していました。さすが噺家さん!
ここで浜田さんはまさかの1位を発表します。
2019金秋戦予選 第1位は?
4回目のタイトル戦で念願の決勝進出を果たしたのは、松岡充さんでした!
駆け抜けた残暑の泡のハイボール
かけぬけた ざんしょのあわの はいぼーる
添削なし
夏の間、映画の撮影をしていた松岡さんが打ち上げで飲んだハイボールの泡に、駆け抜けた夏を感じたという句です。
夏井先生は、とても気持ちよく書けた。語順が良く「残暑の泡」をなんだろう?心理的なもの?と思わせておいて、ハイボールで映像がでる。
達成感、爽快な思いが書けていて、泡のような心身の疲れが、ハイボールの冷たさで吹き飛ぶ句だ、と絶賛しました。
ハイボールの美味しさがわかる方には、共感する方も多いのでは?
松岡さんの本当に嬉しそうな様子が印象的でした。
2019金秋戦予選 第9位は?
9位は、当たれば大きいホームランバッターと言われる千賀さんでした。
野菜室百リットルの香立ち秋
やさいしつ ひゃくりっとるの かたちあき
添削後:
秋の香立つ百リットルの野菜室
語順が残念だったと夏井先生。野菜室、百リットルの言葉が悪いのではない、語順によって冷蔵庫の人工的な匂いだと思われてしまう、ということで、添削されました。
発想と技術は車の両輪 両方鍛えていきましょうと夏井先生。
2019金秋戦予選 第4位は?
前回決勝進出を果たした皆藤さんが惜しくも決勝を逃し4位でした。
別れ蚊を払う一人の台所
わかれかをはらう ひとりのだいどころ
添削なし
「別れ蚊」は秋の季語。台所で弱々しい秋の蚊を払ったらさみしさが増したという句。
名人の皆さんが口々に褒めていらっしゃいました。
夏井先生は「払う」という言葉の選び方もよい、寂しさがよく伝わる、よく勉強していると高評価でした。
決勝進出を逃した原因は、技術的にはしっかりしているが、独自性の面で3位と比べると詠まれがちだということで4位となりました。
技術点と独自性が両輪だとのことです。
いよいよ最後の決勝進出者 2位の発表です。
鈴木光さんは、「技術力と発想の両輪」という言葉が刺さると言い、ジュニアさんは「両輪→乗り物→バイク」なら、いけるかも!とコメント。
2019金秋戦予選 第2位は?
決勝進出を決めたのはジュニアさんでした。ジュニアさんの決勝進出率はとても高いです。
長き夜のジャーの隣に立つ杓文字
ながきよの じゃーのとなりに たつしゃもじ
添削なし
梅沢さんの言葉をお借りすると「ナナハンから村上流(10㎝15㎝50㎝の範囲で俳句を詠める)に」変わったというジュニアさん。
夏井先生は、飄々としたおかしみがある句だとのこと。
「長き夜」の後の助詞の選び方が良く、「や:長き夜を強調」「を:擬人化に寄る」「に:散文的になる」ではなく、「の」としたことで映像をゆっくり狭めていき杓文字が出てくる、これはコツコツ勉強しないとできないことだと大絶賛でした。
2019金秋戦予選 第5位は?
おしくも今回は決勝を逃した光さん。
本を閉じ秋の灯しづか製氷音
ほんをとじ あきのひしづか せいひょうおん
添削後:
秋灯に本閉づ製氷音かすか
秋の夜は長いので読書灯の下で余韻に浸っていると製氷音がして我に返るという句と鈴木さん。
師匠を自任する村上さんは「秋の灯」が静けさを持っているので「しづか」の三音でもっとできたのでは、とコメント。
夏井先生は、秋の灯の下で製氷音に目をつける感覚が良い、製氷音という言葉を選んだのは努力を感じると誉めていらっしゃいました。
添削のように「製氷音かすか」とするともっと静かになるという夏井先生のコメントでした。
2019金秋戦予選のまとめ
決勝進出を決めたのは、こちらの3名でした!
1位 松岡充さん
2位 千原ジュニアさん
3位 NON STYLE石田明さん
金秋戦の決勝戦は、新しいルールが2つも加わり、ますます面白くなっています。
決勝も別記事でまとめています。
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