プレバト!!の『俳句才能査定ランキング』で3人目の永世名人フルーツポンチ村上健志さん。
その感性溢れる俳句でファンを魅了中の村上さんは、ご自分の俳句で「村上的世界の面白がり方」を発表したいのだ、といいます。
村上さんの俳句は、夏井先生曰く「半径1メートルで俳句を詠める人」といわれるように独自の世界観がありますね。
フルポン村上さんの2019年4月からのプレバト俳句とファンのおすすめ俳句を、鑑賞して応援しましょう!
※2022年1月から更新をお休みしてしまっていました。申し訳ございません。
これからまた村上さんの新しい俳句をなるべく早めに更新してまいります。
どうぞよろしくお願いいたします。
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フルポン 村上健志さんの最近の俳句一覧
青き踏む 影の少なき無人駅
お題「無人駅」
青き踏む 影の少なき無人駅
あおきふむ かげのすきなき むじんえき
添削例:
青き踏む 影のみ増ゆる無人駅
「青き踏む」というのは晩春の野原を踏む、散策するという季語。
無人駅という「詩っぽさ」によりかかるとダサい句になるのだと、と村上さん。
俳句としてはできている句、と夏井先生の評価。
村上さんも言うように「無人駅」だけで詩になっているので、俳句でよく使われるのだそうです。
人はいないのに、影だけが増えてゆく無人駅という句に添削例を示されました。
春愁や 廻る木馬の目の潤み
お題「遊園地」
春愁や 廻る木馬の目の潤み
しゅんしゅうや まわるもくばのめのうるみ
添削後:
春愁の木馬よ 青く潤む目よ
春愁の木馬よ 雨に潤む目よ
夏井先生は、廻ると潤みの春愁を表現できるものが2つ。
春愁は、廻る木馬のように何回も押し寄せてくるもの。
春愁の心の鬱屈のようなものが表現できる。安全を考えて入れてるとみえる。
3音の使い方の部分が、村上さんのできるところ、と夏井先生からのカツが入りました。
富士山の胴へふらここ漕ぐ少女
お題「富士山」
富士山の胴へふらここ漕ぐ少女
ふじさんのどうへ ふらこここぐしょうじょ
添削後:
富士山の胴を蹴らんと漕ぐぶらんこ
「ふらここ」とはブランコのこと。
富士山が大きく見える公園で、少女がブランコを漕いでいる。
富士山の胴体へ向かっていくような光景だというのを詠んだという村上さん。
夏井先生は、「胴へ向かって」という表現が強く漕ぐイメージだと述べ「ふらここ」の優しい言葉との違和感を指摘。
「胴」を活かすならば「蹴る」などの強い動詞を使うべきだと指摘し、添削されました。
立てかけて清しき巻き簾 節替り
お題「節分」
立てかけて清しき巻き簾 節替り
たてかけて すがしきまきす せつがわり
添削なし
節分で恵方巻を撒いた巻き簾が、洗って立てかけてある様子がすがすがしい、明日から立春を迎えるのに合っている、という村上さんの句。
夏井先生は、何が立てかけられているのだろうと読んだ人は答えを探し始める。
清々しいものは何かというと巻き簾が出てくる。
そして、節替りという季語がでてきて、洗って干してある巻き簾は恵方巻に違いない、と読者に謎を解く楽しさを提供できている。
季語とあと一つのものがあれば俳句の材料としては十分、ちょうど良い分量のものが俳句の器に盛れる、と
村上さんの句をお手本にしていました。この句は、見事掲載決定です。
雪晴や チャームへ託す運選ぶ
冬麗戦第10位
お題「ラッキー」
雪晴や チャームへ託す運選ぶ
ゆきばれや ちゃーむへたくす うんえらぶ
添削後:
雪晴や 金運のチャーム きらきら
ペンダントの先につけたりするチャームは幸運をモチーフにしている。
クローバやハートや金運を託すもの、運を選ぶという言い方が良いかなと詠んだと村上さん。
夏井先生は雪晴とチャームの取り合わせは良いが語り方が問題で、託す、選ぶという叙述が散文的だとと解説。
テーマに沿わせなくてはという意識が出過ぎて、詩の部分が出なかったのでは、と添削されました。
垂直に シャンパンの泡 クリスマス
お題「イルミネーション」
垂直に シャンパンの泡 クリスマス
すいちょくにしゃんぱんのあわ くりすます
添削なし
クリスマスという季語に大きな意味が入っている。シャンパンは光の生まれ変わりだと思っている、と村上さん。
シャンパンに泡が垂直に立っている様子がいいなぁと思っていると詠んだ句だそうです。
夏井先生はクリスマスとシャンパンが近い、とは思わせないというテクニックが使われていると大絶賛。
垂直に、から始まると読んだ人は硬いものを瞬時に思ってしまう。
シャンパンの泡、そういうことなのか、という小さな小技が村上さんの得意技なのだそうです。
グラスの中の垂直に上がっている小さな発見を大事にしてあげるべきだと、この句は見事掲載決定となりました。
補助席に場札と蜜柑 バスの旅
お題「観光バス」
補助席に場札と蜜柑 バスの旅
ほじょせきにばふだとみかん ばすのたび
添削なし
場札とはトランプや花札でその場に置かれている札のこと。
バスの旅でトランプなどで遊ぶとき、補助席を机代わりにして、そこに蜜柑もある、という光景を詠んだ句。
夏井先生は、場札が効果的、読んだ瞬間に場面はありありとわかる。補助席でバスに違いないとわかる、と解説。
「バスの旅」が評価の悩ましい所で、バスだとわかっているが、中七のにぎやかさを補填するため、バスの旅であるよと念押ししている、と読まれました。
夏井先生は、村上さんを、蜜柑を中七において主役にできる、これが地味だけれど(永世名人の)確かな技!と大絶賛でした。
暖房や(間奏約30秒)
お題「カラオケ」
暖房や(間奏約30秒)
だんぼうや かんそうやくさんじゅうびょう
添削後:
暖房が熱い(間奏30秒)
一番と二番の間に、間奏約30秒と出てくる、その時に暖房が暖かいなと意識したのを詠んだ句、と村上さん。
夏井先生は、カラオケと書かずにカラオケを思わせる発想、アイデアが面白いと高評価。
ただし、真面目過ぎてもったいないのは「約」。これは梅沢さんの指摘どおりでした。
村上さんは、まじめに一生懸命誠実に俳句を作る人だから、事実に誠実に書くべきと判断した。
文芸上の小さな嘘で作品として力を持ち出す、ということがあるので、(「約」を省くという)フィクションはOKなのだそうです。
「約」の代わりに季語を補強し、現場が立ち上がる、作品に添削されました。
大谷の球大谷が打つ案山子
金秋戦決勝 2位
お題「大谷翔平」
大谷の球大谷が打つ案山子
おおたにのたま おおたにがうつ かかし
添削なし
季語は「案山子(かかし)」。
案山子コンクールで毎年その年の時の人が案山子にされているのを元に、二刀流の大谷選手がピッチャー&バッターと、夢の大谷vs大谷が実現されているという光景を詠んだ句。
夏井先生は、二刀流としてはあり得ない場面で、下五で「案山子」と明かされるアイデアを絶賛。
ただし順位付けに悩んだ先生は、俳句の世界の「案山子オチ」の発想がないわけではない点を指摘して、優勝との差を付けました。
村上さん、優勝をわずかの差で逃し、とっても悔しそうでした。
ピザ窯の奥に小さき火 朝寒し
お題「店のオープン」
ピザ窯の奥に小さき火 朝寒し
ぴざがまのおくにちさきひ あささむし
添削なし
季語は「朝寒し」。ピザ屋さんの開店前の準備風景で、ピザ窯につけた小さい火に「朝寒し」という季語が似合うという村上さん。
夏井先生は、ピザ窯の奥の小さな火に、季語が鮮やかに立ち上がってくる点を大絶賛。
季語を信じた点を評価され、見事掲載決定となりました。
秋夕焼へ 音失っていく列車
ふるさと戦 茨城第1位
お題「霞ケ浦の鉄道 北浦橋梁を走る列車」
秋夕焼へ 音失っていく列車
あきゆやけへ おとうしなっていくれっしゃ
添削なし
ふるさと戦という、優勝すれば観光ポスターに俳句と名前とともに掲載される栄誉がかかった特別戦。
村上さんが、ふるさと茨城県の北浦の橋梁を走る列車の写真で詠んだ句。
季語は「秋夕焼」。
村上さんは、写真に音の情報を入れたいと思い、映像だけが残る句を詠まれました。
夏井先生は、「へ」の効果を指摘、遥か向こうの秋夕焼へ向かう「へ」と中七下五の「音失っていく列車」で光景が立ち上がる点を絶賛しました。
村上さんは、見事「茨城県ふるさと俳人」に選ばれ、PRポスターへの掲載が決定しました。
炎天や ドットの粗き標識車
お題「サービスエリア」
炎天や ドットの粗き標識車
えんてんや どっとのあらきひょうしきしゃ
添削なし
季語は「炎天」。標識車とは「工事中」などと電光掲示板で表示する車のこと。
夏井先生は、「季語を信じた」点を高く評価。ドットが「粗い」という気づきが俳句の種、と解説されました。
暑苦しい色合いや、渋滞でイライラする気持ちが描かれ、季語を主役にしていると解説。
村上さんもご自分の意図がすべて先生に通じていることに、大喜び。
見事、掲載決定です。
吠えたけるアシカのミリア夏の雲
お題「水族館」
吠えたけるアシカのミリア夏の雲
ほえたける あしかのみりあ なつのくも
添削なし
水族館のお題に、村上さんが都内でアシカショーを見て詠んだという一句。
季語は「夏の雲」。
夏井先生は、カメラワークの巧みさを絶賛。
語順によって、アシカのミリアで飼育されているアシカだとわかりアシカショーの光景が見えてきて、そこから「夏の雲」という季語の映像へとの切り替えを大絶賛。
見事、掲載決定です!
風鈴鳴る 千の躊躇を弔って
炎帝戦15位
お題「メール」
風鈴鳴る 千の躊躇を弔って
ふうりんなる せんのちゅうちょをとむらって
番組では10位までの発表だったため、村上さんのこの句は放送されませんでした。
ディッシャーを持って 無敵な素足の子
お題「アイス売り場」
ディッシャーを持って 無敵な素足の子
でぃっしゃーをもって むてきな すあしのこ
添削後:
ディッシャーを手に無敵なる日焼の子
アイスを丸くすくう器具「ディッシャー」を、子どもの頃に使いたかったという村上さん。
大きいアイスの箱からディッシャーですくう子どもの様子を詠んだ句。
夏井先生は、「素足」と「無敵」のバランスを指摘し、村上さんが「無敵に」つりあう季語「日焼」を挙げました。
この句は残念ながら掲載決定ならず、でした。
延長の末に引き分け 夏の月
お題「ガッツポーズ」
延長の末に引き分け 夏の月
えんちょうのすえにひきわけ なつのつき
添削後:
延長の末に引き分け月涼し
延長の末に引き分け月赤し
村上さんは、どちらが勝つか見守った試合が引き分けになり、熱気が収まった後の夏の月に気づく光景を詠みました。
季語は「夏の月」。
夏井先生は、引き分けに対する心情を季語で表現してこそ永世名人と辛口評価。
季語を「月涼し」にすると肯定的な印象、「夏の月赤し」にすると悔しさがにじみ印象を出すべきと添削されました。
永世名人の厳しさをしり、掲載決定ならずの初めてのシュレッダーに、しょげてしまっている村上さんでした。
夕立や 楽譜にカンマ書き入れる
お題「突然の雨」
ゆうだちや がくふにかんま かきいれる
添削なし
季語は「夕立」。
楽譜にカンマを書き入れている静けさと夕立の取り合わせが似合うと村上さん。
夏井先生は、「季語の力を信じている」と大絶賛。
作曲家の脳内に流れる音楽と、夕立の雨の気配、カンマを書き入れる感触、「夕立や」の詠嘆との響き合いも称賛されました。
また、「か」音の韻も高く評価。
村上さんは見事、番組3人目の永世名人へと昇格されました。
空焼きの中華鍋背に胡瓜噛む
お題「町中華」
空焼きの中華鍋背に胡瓜噛む
からやきの ちゅうかなべせに きゅうりかむ
添削なし 別の季語の例:
中華鍋空焼き 蒜を剥きつつ
「空焼き」とは使い初めに中華鍋の表面のさび止めを焼き落とすこと。季語は「胡瓜」。
長く空焼きする間に、キュウリを噛む光景を詠んだ句。
夏井先生は、強い炎と、胡瓜の瑞々しさの対比が狙い通りだと高評価。
ただ、言葉の質量が「空焼き」や「中華鍋」の重さ、熱量に釣り合わせるため、別の例として「蒜(にんにく)」を使った例を示されました。
永世名人昇格は、しばしお預けです。
春の色 絵本の並ぶ美容院
お題「美容院」
春の色 絵本の並ぶ美容院
はるのいろ えほんのならぶびよういん
添削なし
村上さんは、「絵本が並ぶ美容院」で人物を描かずに明るさを描きたかったとのこと。
夏井先生は、季語「春の色」を選んだ点を高く評価。
春らしい色合いの絵本、若い子連れママのくる美容院の両方に読み取れる、と季語が適切と判断し見事、☆一つ前進。
永世名人に王手となりました。
光風や 控え選手のペンの減り
春光戦決勝 第3位
お題「ハプニング」
光風や 控え選手のペンの減り
こうふうや ひかえせんしゅのペンの減り
添削後:
風光る 控え選手のペンの減り
季語は「光風」で「風光る」という季語の傍題です。
ハプニングがあれば出番が来る「控え選手」へと発想を飛ばした一句。
控え選手は試合にこそ出場できないもののデータ分析なの大切な役割を担っている、その思い中七下五で映像化。
明るい季語「光風」に取り合わせた、という句。
夏井先生は描写できている点を高評価。
ただし控え選手には素直に季語「風光る」で良いと添削されました。
卒業や 階段に階段の影
春光戦予選Cブロック1位
お題「階段orエスカレーター」
卒業や 階段に階段の影
そつぎょうや かいだんにかいだんのかげ
添削なし
季語は「卒業」。
階段に階段の影がかかるという映像を詠んだ一句。
村上さんは、階段は学校の象徴として素敵、影で学校生活の過去と未来へ続く明るさを表現した、と言います。
夏井先生は、基本の型を守り、「卒業」という季語を主役としていると解説。
今まで何気なく毎日利用した階段を卒業の日にしみじみと見ている、その当たり前の光景への気づきを大絶賛。
村上さんらしい俳句で見事、1位で決勝進出を決めました。
影を美しく詠みこむ村上さん、素敵です。
白鳥の波紋や 御御籤をひらく
お題「肉まん」
白鳥の波紋や 御御籤をひらく
はくちょうのはもんや おみくじをひらく
添削なし
肉まんの兼題写真をじっと見ていたら肉まんが白鳥に見えてきたという村上さん。
白鳥の周りの波紋は美しい。御御籤をひらくときのゆっくり加減、それを合わせると「魔法がかかる」と、村上さん。
夏井先生の査定の結果は、☆3つに1つ前進しました。
鮮やかな映像展開!と夏井先生の解説。まさか肉まんをみて白鳥にみえてきたのが驚きだが、いい句であることは間違いないと解説。
なんと美しい波紋だろう。とカットが切り替わった瞬間、おみくじをゆっくりと開く、ささやかな時間が切り取られている。
「や」によって「白鳥」と「御御籤」」という関係ないものが取り合わされて、魔法が生まれる、「言葉と言葉が火花を散らす」と説明したりもする。
本当の季語を信じるとはこういうこと!大変うれしく思った、と素晴らしい大絶賛でした。
寅の尾を目指す迷路よ 年賀状
冬麗戦 第9位
お題「人生ゲーム」
寅の尾を目指す迷路よ 年賀状
とらのおをめざすめいろよ ねんがじょう
添削後:
寅の尾がゴール 年賀状の迷路
人生ゲームから迷路に発想を飛ばした一句。干支の絵の中身を迷路にしたりして年賀状を送っていたな、という思い出を詠んだ句だそうです。
夏井先生は、年賀状の絵柄を知っている人は問題なく受け入れられる。が、年賀状の絵柄を見ていない人は、映像として立ち上がってきてくれない、と、村上さんがコメントした、「寅の尾がゴール」という言葉を使って、添削されました。
冴ゆる夜や ショウウインドウに 黄の鞄
お題「ヒートテック」
冴ゆる夜や ショウウインドウに 黄の鞄
さゆるよや しょうういんどうに きのかばん
添削なし
「冴ゆる」が冬の季語で、寒さで空気が澄みきった感じのこと。
村上さんは、寒さが醸し出す透明感のある冴ゆる夜に、ショーウィンドーに黄色の鞄がポツリと光が当てられている。
それだけの景色なのだけど、ショーウィンドーに明かりが残っているその黄色の鞄がその夜をなんとも綺麗にしてくれている、という句、と語ります。
夏井先生は、やっと季語を信じてくれたとこの句を評価。
「冴ゆ」と「夜」でもっと冷えていく。そこに黄色の鞄がポツンとある。「黄」を選んだ点を強く褒め、この句で村上さんは見事に星一つ前進でした!
おめでとうございます。
銀杏のひかり 肴に一口目
お題「秋の東京駅」
銀杏のひかり 肴に一口目
ぎんなんのひかり さかなにひとくちめ
添削後:
ぎんなんのひかり一粒 まず一献
銀杏は食べるのもおいしいが、まずその光をみるだけでも「いい季節になった」と感じる。光だけでまず一口お酒を飲むというのを詠んだ句。
夏井先生からは、目の付け所はとても良いと評価されましたが、後半が手直しされ★一つ後退となってしまいました。
添削された句をみて、村上さん、とっても悔しそうながら納得されていました。
ふりかけに 詳しきナース 黄落期
お題「弁当の店頭販売」
ふりかけに 詳しきナース 黄落期
ふりかけに くわしきなーす こうらくき
添削なし
病院の食事に発想を飛ばした一句。
たいそうではないお弁当をふりかけでグレードアップする看護師さん。
病院食がもの足りない患者さんに、ふりかけを教えてあげる看護師さん。その会話の美しさを感じて詠んだ句、だそうです。
フレーズの作り方がうまい!と夏井先生の大絶賛。
たったこれだけの言葉で場面を切り取れるうまさはさすがだそうです。
発電機 運ぶ赤鬼 村祭り
金秋戦決勝5位
お題「バッテリー切れ間近」
発電機 運ぶ赤鬼 村祭り
はつでんき はこぶあかおに むらまつり
添削なし
「村祭り」が季語。お祭りの鬼役の人が、発電機を運んでいるという句、と村上さん。
赤鬼が出ることで小さな意外性があり、最後に村祭りが出てくる点もよく考えられている語順だと思うと夏井先生。
村の行事、催し物の同じ発想の句もあるそうですが、みごと添削なしでした。
車庫入れの誘導は父 秋日和
お題「実家の柱」
車庫入れの誘導は父 秋日和
しゃこいれのゆうどうはちち あきびより
添削なし
夏休みに免許をとって、父親に車を借りて練習したりする。その時に、自分の家の駐車場に車庫入れするときに父が誘導してくれる。
あまり話さなくなった父が、運転に関しては俺の方が先輩だぞと威厳を取り戻している様子が、「秋日和」と相性がいいなと詠んだ句、だそうです。
上五中七がうまい!と夏井先生の高評価。ご本人が思った通りの映像を生き生きとありありと描いているのはさすが10段と褒められました。
ただ「秋日和」が少し弱い印象だったと10段には厳しい評価でした。
エンターキー中指で押し 涼新た
お題「宿題」
エンターキー中指で押し 涼新た
エンターキー なかゆびでおし りょうあらた
添削なし
パソコンで作業する。普通はエンターキーは小指で押すが、「はい、終了!」という時だけ中指で押す。
そうなって作業が終わると、八月という初秋の少し涼しくなっている季節をより強く感じだす、という村上さんの解説です。
夏井先生の評価は、「で」「押し」の叙述の是非が評価のポイントとのことでした。
評価が分かれる句だとの夏井先生の解説でした。
「で」「押す」が散文的になるのでマイナスポイントと考える先生もいるはず。ただ、意図的にやっていると読み取ることもできる。
「涼新た」は時候の季語で、皮膚感に訴えるという風にとることができる、夏井先生はそちらと判断されたそうです。
まだマシなTシャツを貸す 夜の雷
炎帝戦 第3位
お題「Tシャツ」
まだマシなTシャツを貸す 夜の雷
まだましな てぃーしゃつをかす よるのらい
添削なし
この句を詠んだ村上さんが解説します。
人が家にやってきたときにTシャツを貸すことがある。貸そうと思うのだけどろくなTシャツがない。
まだマシなシャツを貸すその一瞬に、夜の雷。青白い光と雷鳴。その二人は今何を思う、という句だそうです。
夏井先生は、上五中七のフレーズに非常にリアリティーがある。「まだマシな」という普通の言葉は自信がないと言えない(句に使えない)。
「貸す」という言葉で二人の人物がいることもわかる。「雷」から、びしょ濡れでやってきたのではないか、と思いましたと夏井先生。
また、こういう句は、下五で評価が分かれるが、この句ではなぜ貸すのかという原因、理由がわかる。
下五の「夜の雷」でここから物語が動き出す起点になり、高い評価になる、直しはいらない!と夏井先生。
若葉風 寝言は母国語の庭師
お題「昼寝」
若葉風 寝言は母国語の庭師
わかばかぜ ねごとはぼこくごのににわし
添削後:
母国語の寝言 庭師へ若葉風
庭師さんが海外の方で、話は流ちょうな日本語だけど、寝言は国の言葉をつかっているんだなぁという句だそうです。
夏井先生の査定の結果は、「一つ後退」
素材はとても良く、状況に詩がある、と夏井先生。
もったいないのは、季語を押し出して主役にする配慮が足りない点、と解説されました。
言葉には質量があって、「寝言、母国語、庭師」の質量が重くなっている。
庭師という人物で着地すると「若葉風」の印象が薄まってしまうと「若葉風」を下五にして添削されました。
けいどろの牢に鐘楼 花の寺
春光戦決勝 第4位
お題「じゃんけん」
けいどろの牢に鐘楼 花の寺
けいどろのろうにしょうろう はなのてら
添削後:
けいどろの牢は鐘楼 花の寺
警察チームが泥棒を捕まえたら牢に入れる遊び。その牢が鐘楼だという句。
夏井先生は、鐘楼といえば「寺」だということはわかる。しかしここでの「鐘楼」はもう少し狭い画角。
最後の「花の寺」の映像の効果は見事。牢に使っているのは鐘楼だという小さな可愛さが出てくると解説されました。
「に」でなく「は」として添削されましたが、村上さんはあえて「に」にしていたとのこと。
海苔篊の 等間隔に暮れかかる
Aブロック第2位
お題「ウニの軍艦巻き」
海苔篊の 等間隔に暮れかかる
のりひびの とうかんかくにくれかかる
添削なし
海苔篊(のりひび)とは海苔の養殖に使われる資材。海に突き出している棒のような、あれです。
海苔篊が等間隔に暮れかかっている。「それだけのデッサン!」と村上さん。時折デッサンの俳句を詠むのだそうです。
「マジでいいですね」とジュニアさん。ただただ素直にデッサンしたところを絶賛します。
「えらそうに言ってる割りには普通だ」という梅沢さん。「それでは補欠も当然だ」と厳しいお言葉で、「村上らしい俳句を期待していた」といいます。
この句が村上さんの句だと知って、「村上さんの力なら、無難に置いてきた感がある」という夏井先生。
ご自分でも「無難に置いてきた」とカミングアウトする村上さんでした。
この句は海苔の養殖の広さも「暮れかかる」で時間経過も描けている。「海苔篊」という季語でデッサンしようとした配慮はよくわかると夏井先生。
村上さんの実力が出ているそうです。
一月や ゴム動力のプロペラ機
冬麗戦第2位
お題「輪ゴム」
一月や ゴム動力のプロペラ機
いちがつや ごむどうりょくのぷろぺらき
添削なし
シンプルに一月があって、ゴム動力のプロペラ機の映像がある。エネルギーと動きがむき出しなプロペラ機が飛んでいることに思いを馳せる句だ、と村上さん。
夏井先生は、季語が動くのではという点は考えなければいけないと指摘。四音の〇月は六つくらいある。三月、六月、八月などにするとそれぞれの意味合いがある。
しかし「一月」を自信をもって選ぶというのが、作者の意図。
ゴムを巻くときの指の感触などを思い浮かべられる句だと解説。
「この人、ここから本物になりますよ」と夏井先生、大絶賛でした。
秋麗 チョコスプレーの淡き影
金秋戦予選Cブロック2位
お題「ポンプのノズル」
秋麗 チョコスプレーの淡き影
あきうらら ちょこすぷれーの あわきかげ
添削後:
秋麗 チョコスプレーに 淡き影
チョコスプレーはチョコのカラフルな粒つぶ。天気のいい秋の日に、ドーナツの影はできるがチョコスプレーの影は見えない。チョコスプレーの影はあるぞと気づけるのは良くないですか?と村上さん。
夏井先生は、あの写真からチョコスプレーに発想が行くのはさすが名人。小さな小さなチョコスプレーに影がある、という気づきはいいと褒めます。
ただ、「の」が違うかもしれないという夏井先生。村上さんのお話をきくと、チョコスプレーの影に気づくことができる自分に嬉しくなったということで、それならば「に」と添削されました。
秋朝や バタにフォークの 穴四つ
お題「お箸」
秋朝や バタにフォークの 穴四つ
しゅうちょうや ばたにふぉーくの あなよっつ
添削なし
爽やかな秋の朝に、バターにフォークの穴が開いている、という句だと村上さん。
読者に対して、僕からの余白のプレゼント、と村上さん。
この句で1つ前進!星3つとなりました。村上さん、おめでとうございます。
「バタ」にすることで生活感が薄まっておしゃれと夏井先生のコメント。
穴四つが俳句の種になるとこの人は良くよく知っている。
「バタ」にしたのは2つの理由があると解説。
バターにすると中八になる、もうひとつは「バター」と「バタ」では生活感が微妙に変わる。
俳句ではスウプ スプン などと書くことがある。
「バタ」で爽やかで美しいお洒落な食卓のイメージが出てくる。
視聴者の中には「秋朝」の季語が動くのではと思う人もいるのかも。でもこれは村上ワールドとして選ばれた季語だと考えましょう。と夏井先生、大絶賛でした。
蛾の骸 ポイントカードで掬いけり
お題「ポイントカード」
蛾の骸 ポイントカードで掬いけり
がのむくろ ぽいんとかーどで すくいけり
添削後:
蛾の骸掬う ポイントカードの端
蛾の死骸をティッシュで救うのが嫌なので、使っていないポイントカードで掬って捨てたという句。
日常にある死を描いたと村上さん。
目の付け所がさすが!と夏井先生。
中七を八にして「で」をいれることと「けり」にしたところが、問題。
ポイントカードの端っこのアップで終わるという添削になりました。こうしてたら炎帝戦の決勝でダントツ1位だったそうです。
二枚目はベランダで読む手紙かな
炎帝戦予選Bブロック1位
お題「封筒」
二枚目は ベランダで読む 手紙かな
にまいめは べらんでよむ てがみかな
添削なし
みなさんは場所を変えて読みたくなるなぁという手紙をもらったことはありますか?と村上さん。
恋文、家族、友達からかもしれないが1枚読み終わって2枚目に手紙に合ったふさわしい場所で、自分を整えて読みたくなるという句。
季語は「ベランダ」夏の季語。
村上さんの世界を、村上さんが思うように気持ちよくお読みになったんだなと、よくわかったという夏井先生。
「は」がうまい。褒めるしかない。二枚目だけは場所を変えて、風にあたりながらしみじみと読むのかもしれない。言っていないけれど季語と二枚目はだけで伝えようとしている。「かな」の詠嘆の切れ字も嫌味なく手紙を見せてくれる。さすがでした、と夏井先生。
くっついたままの餃子を食う遅日
おうちで俳句
お題「おうちの冷凍庫」
くっついた ままの餃子を食う遅日
くっついた ままのぎょうざをくう ちじつ
冷凍庫に餃子はいつもあるのだという村上さん。お題からすぐに冷凍ギョーザを思い浮かべたそうです。
焼いたときにくっついている2個をいっぺんに食べる、いいじゃん春!と思って作ったという村上さん。
村上さんらしい丁寧な観察眼が良いと夏井先生。「遅日」は春の日暮れが遅くなっているのを表現する季語。「遅日」だけでつかっているのがうまい。
良い意味でのあるある感。上五中七のもったり感と、「遅日」の空気感がつかずはなれずの距離だと解説。
この句では「食う」は捨て石効果で季語につながる、さすが!との先生のお言葉でした!
ネーブルの 君の爪痕から潤む
お題「不動産屋さん」
ネーブルの 君の爪痕から 潤む
ねーぶるの きみのつめあとから うるむ
添削後:
ネーブルは 君の爪痕から潤む
「ネーブル」が春の季語。村上さんは、同棲生活にイメージをわかせた。ネーブルに君が爪を立て剥こうとしている。君という存在がいることであたりまえのことが際立ってくる。すごく小さな世界が爪を立てたところからでるネーブルの香りが世界を包む。春の世界が来るという俳句。
夏井先生はいいところからおさえると、兼題写真から「ネーブル」だけで勝負する発想の仕方はさすがと褒めます。
一方で「の」でなく「は」とするべきだったと解説。「は」にしたほうが、君の爪痕から香りをたてるような果実なんだよ、と「ネーブル」が主役になり「君」も活きてくる。「潤む」だけで香りがぱっと広がるところまで想像できる、とのこと。
考えに考えて、あえて「は」でなく「の」を選んだ村上さん。とても悔しそうでした。
観覧車の列に春ショールの教師
お題「観覧車」
観覧車の列に春ショールの教師
かんらんしゃのれつに はるしょーるのきょうし
添削なし
評価のポイントは「に」の是非だと夏井先生。
この句で村上さんは「1つ前進!」 星2つになりました。
助詞「に」が狙いどおり。観覧車の列で映像化された後、教師がいることでこの列は生徒たちに違いないとわかる。
制服の生徒の列に春ショールが見えてくる句になっていました。
風花や 額縁買って帰る午後
お題「冬の新宿駅」
風花や 額縁買って帰る午後
かざはなや がくぶちかって かえるごご
添削後:
風花を帰る 額縁買った午後
新宿にはご縁のある村上さん。世界堂という大きな文具店を連想し、「額縁」を買って帰る句に。
「額縁」という言葉は絵や賞状などハッピーな気持ち、「寒いけれど、冬って悪くない!」という気持ちになると村上さん。
買う、帰る、午後 で時間が長いのに対して、「風花」はほんの少しの時間。
語順を変えていれば1つ前進だったと夏井先生の評価でした。
双六の駒にポン酢の蓋のあり
お題「お鍋」
双六の駒にポン酢の蓋のあり
すごろくの こまにぽんずの ふたのあり
添削なし
とてもいいあるある感の句。
物も見えるし、ポン酢で鍋をやっていたということがわかる、この切り取り方はうまい!と夏井先生の高評価となりました。
抜型を重ねて 仕事納めかな
お題「年末年始の駅弁売り場」
抜型を重ねて 仕事納めかな
ぬきがたを かさねて しごとおさめかな
添削なし
お弁当屋さんやお菓子屋さんで抜型を使って仕事をしている人たちの仕事納めを想像したという句。
夏井先生は「さすが」と絶賛。
抜型という言葉一つだけで伝わってくる情報量の多さ、言葉選びの巧みさが際立ちます。
村上さんの細やかな感覚が感じられる句だなぁと思いました。
廃校の名の信号機 秋の蝶
お題「歩行者信号」
廃校の名の信号機 秋の蝶
はいこうのなの しんごうき あきのちょう
添削後:
廃校名残る信号 秋の蝶
もう無くなった学校の地名が残る信号機の地名の看板に、寂しさと同時にそこに名前だけでも残っている嬉しさがあるという句です。
「秋の蝶」が寂しさも増すが、蝶の持っている希望もあるというところから詠まれました。
リレーバトン 空のケースにいぼむしり
お題「運動会」
リレーバトン 空のケースに いぼむしり
りれーばとん からのけーすに いぼむしり
添削後:
リレー練習 バトンケースにいぼむしり
いぼむしりとは「カマキリ」のこと。
「空の」はいらないと夏井先生の評価で、一つ後退となってしまいました。
先生の添削で、リレー練習から遠近法でいぼむしりに焦点が絞られてきて終わる句になりました。
湯上りの 夜の道後よ 秋めきぬ
お題「道後温泉」高校生との他流試合
湯上りの 夜の道後よ 秋めきぬ
ゆあがりの あきのどうごよ あきめきぬ
俳句甲子園優勝校の弘前高校の高校生と対戦した句。
村上さんは、高校生から「秋めきぬ」だけで涼しさがでるのでは?という指摘でしたが、あえて夜を詠みたかったと反論。
湯上りで秋風を感じながら、夜の道後温泉の美しい夜景を見る、なんて素敵な大人の旅してみたいです。素敵な句です。
八月の機内に点る読書灯
お題「夏の終わり・夕方の空港」
八月の機内に点る読書灯
はちがつの きないにともる どくしょとう
「八月」という季語に含まれる「終戦」や「原爆」などの意味を受け、読書灯を見た時に平和を感じた句だそうです。
行間に次頁の影夕立晴
お題「夏の波紋」
行間に次頁の影夕立晴
ぎょうかんに じぺーじのかげ ゆだちばれ
読んでいた本の行間にすっと影が入ったことで夕立が上がったことに気づく、という村上さんらしい繊細な発見の句です。
エルメスの騎士像翳りゆき驟雨
20190704
お題「梅雨明けの銀座」
エルメスの騎士像翳りゆき驟雨
えるめすの きしぞうかげりゆき しゅうう
銀座のエルメスのビルの屋上の像が雲で翳り、にわか雨が降りだすという、村上さんが銀座のカッコよさに浸った句です。
記念樹の若葉へホース伸ばしけり
お題「学校の蛇口」
記念樹の若葉へホース伸ばしけり
きねんじゅの わかばへほーす のばしけり
学校の記念樹の水やりに発想を飛ばし、助詞「へ」の使い方を先生に褒められついに名人10段への昇格を決めた句です。
扇川また見失い緑さす
お題「5月の鎌倉」
扇川また見失い緑さす
おおぎがわ またみうしない みどりさす
鎌倉の小川、扇川の流れを探しながらほとりを歩いているのが良くわかる句、という夏井先生の評価で9段へ昇格した句です。
花の夜や靴履き終えて無言の汝
お題「自動ドア」
花の夜や靴履き終えて無言の汝
はなのよや くつはきおえて むごんのな
別れ話をして部屋を出ていく彼女の様子を詠んだ大人の句。個人的にはとても好きな句です。
サイフォンに潰れる炎花の雨
お題「コーヒー」
サイフォンに潰れる炎花の雨
さいふぉんに つぶれるほのお はなのあめ
静かなカフェの中でサイフォンの湯の沸く音、コーヒーの香り、外の花冷えの感覚まで伝わってくる、最近の村上さんの句の中で一番好きな句です。
2019年4月以前の俳句から
村祭ラジカセが笛担当す
名人の名句を集めた記事に掲載した俳句をご紹介します。
お題「ラジカセ」
村祭ラジカセが笛担当す
むらまつり らじかせがふえ たんとうす
過疎の村の祭りでお囃子の笛は人手不足でラジカセから流れてくるという様子を詠んだ句。
発想がユニークで、過疎の村の時世も表しているという句を夏井先生も絶賛でした。
コスモスや 女子を名字でよぶ男子
お題「コスモス畑」
コスモスや 女子を名字でよぶ男子
こすもすや じょしをみょうじで よぶだんし
「女子」「男子」と異性を呼ぶ年頃、ローティーンくらいの子どもたち。その関係性が「コスモス畑」とよく合っています。
初登場の村上さんが詠んだ句。
夏井先生から「この人はまだまだ化けるかもしれない」という評価でしたが、いまや見事名人10段、プレバト四天王!
夏井先生の読み通りでした。
給茶機の上の 軋めく扇風機
お題「夏の食堂」
プレバト歴代優秀句30作
給茶機の上の 軋めく扇風機
きゅうちゃきのうえの きしめくせんぷうき
プレバト歴代ベスト50の句に選ばれた句。当サイトに2020年6月25日現在、未掲載でした。
この句は村上さんが、名人5段に昇格を決めた句。
「映像化というのは、こういうことだ!」とあえてお題の写真をそのまま切り取り、読者の脳の中にありありと映像を浮かばせました。
村上さんファンのリクエスト俳句一覧
コメントでこの句も掲載して!とリクエストいただいた俳句です。
村上さん、ファンの皆さんの熱いハート、受け取ってください💛
テーブルに君の丸みのマスクかな
お題「冬の新宿駅」
テーブルに君の丸みのマスクかな
てーぶるに きみのまるみの ますくかな
フルポン村上さんが、プレバト登場2回目にして連続の才能アリを獲得。
夏井先生の「この人は本物です」という大絶賛を得て、スピード特待生昇格を決めた句です。
村上さんの柔らかい感性が溢れた半径50cmのセンスは、もうこの頃から発揮されていたんですね。
元素記号 ふたつ忘れて春の風
お題「春風と女性」
元素記号 ふたつ忘れて 春の風
げんそきごう ふたつわすれて はるのかぜ
「元素記号」という詩になりにくい言葉が出てきて、みんなを驚かせた句です。
「元素記号」という言葉だけで受験生を想像させ、「ふたつ忘れて春の風」で受験がすんでホッとした受験生の伸びやかな気持ちが読み手に伝わってきます。
(このころからプレバトで「言葉の経済効率が良い」という解説をよく聞くようになった気がします。)
夏井先生に「見本になる句」だと称賛され、村上さんはこの句で名人3段に昇格されました。
フルポン 村上さんの俳句のまとめ
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このサイトを村上さんが観てくださると嬉しいな!と思います。
2019年4月までの句を中心に掲載しましたが、この句も載せてというご希望があれば、どうぞコメントでお寄せください。
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村上健志(フルーツポンチ) フルポン村上の全俳句一覧 プレバト!!で芸能人が詠んだ俳句を徹底紹介するブログ