プレバト俳句

【プレバト冬麗戦】東国原英夫さん7冠達成!人生をかけた勝負の一句

人生ゲームのルーレット

プレバト俳句の冬のタイトル戦、冬麗戦は2021年の優秀句14句を詠んだ方によって競われるルール!

名人、特待生以外の4名も加わって、冬を制す1人が選ばれました。

※今回は更新が遅くなりました。ごめんなさい。

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冬麗戦2022年1月の出場者は?

2021年の全364句の中から夏井先生によって優秀句14句が選ばれました。

この作品を詠んだみなさんが、冬麗戦への出場権を獲得しました!

まずは、優秀句14句もおさらいしておきましょう。

お題「夏野菜カレー」
梅沢富美男さん
玉ねぎを刻む光の微塵まで

お題「秋の夕日」
東国原英夫さん
ラフレシアも秋夕焼も 人を食うか

お題「打ち揚げ花火」
千原ジュニアさん
手花火の火に 手花火と手花火を

お題「食欲の秋」
立川志らくさん
《首つりの家》には林檎は無いのか

Tシャツ
お題「Tシャツ」
村上健志さん
まだましなTシャツを貸す 夜の雷

お題「バッテリー切れ間近」
北山宏光さん
スマホ死す 液晶に浮かぶ指紋と月

お題「ソフトクリーム」
横尾渉さん
八合目のドラム缶風呂シャーベット

お題「リュック」
森口瑤子さん
花疲れ リュックの底の底に鍵

お題「食欲の秋」
藤本敏史さん
魚群探知機 朝寒のがなり声

お題「ただ今のお待ち人数」
千賀健永さん
宵宮の慈雨は屋台の人波へ

ここからは名人でも特待生でもない、段位なしの出場者のみなさん4名です。

お題「Tシャツ」
犬山紙子さん
日盛りや 母の二の腕は静謐

お題「ケーキ」
IKKOさん
住み込みの夜のケーキの苺かな

お題「待ち合わせ」
小倉優子さん
紅白帽 脱いで焼き立て林檎パイ

お題「秋の夕日」
堀未央奈さん
独立の夜や ゴッホの星月夜

どの句も印象的な句ばかりで、出演者のみなさんも「覚えてるわぁ」と感心しきり。

確かにこれらの句を読み返すと、2021年がよみがえってくる感じがしますね。

冬麗戦2022年1月の結果はこちら

今回の冬麗戦のお題は、ボードゲームの定番、「人生ゲーム」のルーレットを回している写真。

発売から54年。ボードゲームの王様の人生ゲームは、どの世代の方も遊んだ経験がある上、人生のさまざまな場面へと発想を飛ばせます。

通常のタイトル戦では情報量が少なくて難しいお題が出ることが多いですが、今回は異例ともいえるお題です。

人生経験の長い方が有利!と、IKKOさんが有力視されていましたよ。

人生ゲームのルーレット

冬麗戦2022年1月の結果はこちら

プレバトで浜田さんが発表された順番にご紹介します。

今回の冬麗戦では出場者14名に選ばれていても、上位10位までに入らないと作品を番組で紹介してもらえない!という厳しいルールでした。

発表はまずは7位から。

裏濾す蕪や アドベントカレンダー

第7位 段位なし 小倉優子さん

裏濾す蕪や アドベントカレンダー
うらごすかぶや あどべんとかれんだー

添削後:
離乳食煮て アドベントカレンダー

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アドベントカレンダーとはクリスマスまでの間、1日に1枚ずつ日付の部分を開けて、おもちゃを取り出せるカレンダー。

小倉さんは、離乳食の蕪を裏ごしながら、子供たちがアドベントカレンダーを開けているのを見ていたら、3人もの男の子のお母さんになったんだなぁと感じたという実体験を詠まれました。

夏井先生は、アドベントカレンダーという長い言葉を1句に落とし込むのは難しい。また、蕪を裏濾すという行為から、介護食や病院食を作っているようにも読めてしまうのがもったいない、と小倉さんがコメントで使った「離乳食」という言葉を使って、添削されました。

また、アドベントカレンダーは歳時記に載っていないが、季節感はとてもある。そのため、蕪という季語が少し弱まってしまうという点からも離乳食を使うと良い、またそうすることで、親子のイメージや聖母マリアのイメージが出てくる、とのことでした。

早々に段位なしの小倉さんが選ばれたことで、名人、特待生から脱落者がでることが確定しました。

あざ笑う鬼の顔ある歌留多かな

第8位 名人10段 FUJIWARA 藤本敏史さん

あざ笑う鬼の顔ある歌留多かな
あざわらう おにのかおある かるたかな

添削後:
あざ笑う鬼の絵赤き 歌留多かな

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人生ゲームから歌留多に発想を飛ばした。いろはかるたは地域によって内容が違う。京都の「ら」は、「来年のことをいうと鬼が笑う」でその顔がユーモラスだったので句にしたという藤本さん。

夏井先生は、もう少し良くするなら「顔ある」が少し説明くさいので、それを映像に変えて添削されました。

早々に、名人10段の藤本さんが8位に登場。大きな波乱が予感されます。

寅の尾を目指す迷路よ 年賀状

第9位 名人10段 フルポン村上健志さん

寅の尾を目指す迷路よ 年賀状
とらのおをめざすめいろよ ねんがじょう

添削後:
寅の尾がゴール 年賀状の迷路

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人生ゲームから迷路に発想を飛ばした一句。干支の絵の中身を迷路にしたりして年賀状を送っていたな、という思い出を詠んだ句だそうです。

夏井先生は、年賀状の絵柄を知っている人は問題なく受け入れられる。が、年賀状の絵柄を見ていない人は、映像として立ち上がってきてくれない、と、村上さんがコメントした、「寅の尾がゴール」という言葉を使って、添削されました。

昔は、手書きで年賀状の絵柄を考え考え、描いていたなぁと懐かしく思い出しました。

村上さんまでも、9位に登場してしまいました。優勝候補が次々呼ばれています。

雪晴の 転勤 ミニマリストの棚

第6位 名人7段 横尾渉さん

雪晴の 転勤 ミニマリストの棚
ゆきばれのてんきん みにまりすとのたな

添削後:
もの少なき転勤 雪晴の街へ

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人生の一大事、転勤に発想を飛ばしたという横尾さん。「ミニマリスト」は必要最小限のもので暮らす人を指す言葉。そのミニマリストが、
いろいろなものを整理した本棚を詠んだ、という句。

夏井先生は、ミニマリストという長い単語を果敢に取り入れている点は褒めたい、と高評価。

ただし、「ミニマリスト」という言葉を使うよりも、物のあまりない棚、荷物の少ない転勤の映像を描くことで、読者の感想として残す方がいいかもしれない、と添削されました。

そうすると、たったこれだけの荷物で次の街へ行くのだ、という句になるそうです。

優勝候補のおひとり、横尾さんが6位。

箱の角 亡き犬の毛や したたれ 垂り雪

第10位 段位なし 犬山紙子さん

箱の角 亡き犬の毛や したたれ 垂り雪
はこのすみ なきいぬの毛や しずりゆき

添削後:
亡き犬の毛が双六の箱の隅

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双六の箱を正月にあけたときに、その箱の隅にすでに亡くなった犬の毛を見つけて、悲しみみたいなものがあふれ出したのを詠んだ句だそうです。

夏井先生は、やろうとしていることはとても良い、が、俳句に盛るには少し内容が多いと指摘。

亡き犬の毛という感動の焦点のものと、垂り雪だけで1句になるものが十分ある。

箱の角、と季語の取り合わせで情報が過多になるので、2句に分けるととても良い、とのこと。

2句に分けた時の添削例で、遊ぼうと箱を開けた瞬間に、あの仔の毛が、と悲しみが詠める句を示されました。

また、犬山さんは「分量を覚えたらあなたは本物になれます」と夏井先生の太鼓判をいただいていました。

嚏して スペードの位置 忘れたり

第3位 名人初段 森口瑤子さん

嚏して スペードの位置 忘れたり
くしゃみして すぺーどのいち わすれたり

添削なし

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人生ゲームの写真から、トランプに発想を飛ばした一句。

神経衰弱をしているときに嚏をしてスペードの位置を忘れてしまったという句です。

夏井先生は、「スペードで神経衰弱だとわからせるのがよい。集中力が途切れるきっかけとしての嚏の季語。これの場合はリアリティが高いので因果関係が邪魔になっていないので、その匙加減もお上手と、大絶賛でした。

雪吊や 登校拒否の 吾と祖母と

第4位 名人8段 千原ジュニアさん

雪吊や 登校拒否の 吾と祖母と
ゆきつりや とうきょうきょひの あとそぼと

添削なし

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人生ゲームほとんどやっていない、思春期には学校に行ってなくて今でいう引きこもりだった。
おばあちゃんと旅行に行って兼六園で雪吊りをみた時、縛られたくないけど縛らないと折れてしまうしという、その時の感じがでてきた、というジュニアさんの少年時代の思い出の句です。

奥行きが深い句だなと夏井先生。読めば読むほどひかれていくタイプの句だそうです。
「登校拒否」で状況がわかる。私と祖母の2人がポツンとそこにいる。学校に行っていない孫を見守るようにおばあちゃんがそこにいる。またはおばあちゃんが記憶をつむぐことができなくなっている、とも読める。そこが深い。

雪吊という季語が動くか、動かないかが、議論の対象になりそうだが、作者の抜き差しならないリアリティが強く強く匂ってくる。
その人の体の中にある季語だと評価する、直しはいらない、と夏井先生が絶賛でした。

冬旱 地図から消えた 村の数

第5位 永世名人 梅沢富美男さん

冬旱 地図から消えた 村の数
ふゆひでり ちずからきえた むらのかず

添削なし

いいね!(3)

人生ゲームから発想を飛ばしたのは、故郷の福島。2011年の大震災のようなことが起こると、地図から消えていくような村が世界中にいくつもあるのだろうなという句、だそうです。

夏井先生は、この兼題写真から地図から消えた村の数に発想がいくという、その発想の深さにハッとした。災害や戦争、人が住めなくなった地域、国を示唆している。村の数と名詞止めにしているのも良い。

惜しいのは季語「冬旱」。冬旱によって地図から消えたと読めてしまう。別の季語であればさらに良い季語との出会いがいいかもしれません。

直しはいらない!と

地球史の 恐竜遠し 炬燵の夜

第2位 名人4段 千賀健永さん

地球史の 恐竜遠し 炬燵の夜
ちきゅうしのきょうりゅうとおし こたつのよ

添削なし

いいね!(3)

人の歴史から地球の歴史に 2億年前から生きていた時間の重さを詠んだ、という千賀さん。

夏井先生は、今までのあなたならこの下五を作っていなかったと思う。炬燵の夜を置けるようになっていることに、ささやかな感動を覚えたと熱いお言葉。

さらに夏井先生は、冬銀河では空想的な句に終わってしまう 炬燵の夜と知的で豊かな夜としてリアリティな時間と地球史という大きな時間の対比もできる。いやぁ上手になった、と夏井先生大絶賛でした。

片襷硬し 四日の身を通す

第1位 永世名人 東国原英夫さん

片襷硬し 四日の身を通す
かたたすきかたし よっかのみをとおす

添削なし

いいね!(4)

選挙に出るというのは人生をかけた勝負だという東国原さん。
一月四日に選挙戦に出た時、片襷がビニール製で硬い。その感動、緊張、ないまぜになったものを句にしました、と東国原さん。

緊張感が伝わるというのはすごいと夏井先生。

この句は、3パターンの片襷を思ったそうです。
・まな板初め、弓初めの片襷き
・選挙の片襷
・駅伝の片襷⇒これは2日ではないからはずせる。

晴の行事と俗な行事、一句の中に2つあるというのも奥行きがある。

身を通す、は映像でありながら心情の表現にもなっていて、緊張感と硬さが響きあう。
言葉の質量を計算したうえで、それぞれの言葉が選び取られているということになる。

夏井先生の大絶賛でした。

11位から14位の句も、配信限定コンテンツで紹介されていました

残念ながら放送されなかった、11位から14位のみなさんの句。

実は、番組で発表されませんでしたが、TVerの配信限定コンテンツで発表されていましたので、ご紹介させていただきます。

第14位 堀未央奈さん
駒進め 人生を知る年始め
人生ゲームから失業や破産など人生の厳しさを詠んだ一句。

13位 IKKOさん
幸せの尺度 疫禍のちゃんちゃんこ
コロナ禍で幸せの尺度が変わったことを詠んだ。
父からもらったちゃんちゃんこをみて身近な愛を大切にしていこうと思った一句。

12位 立川志らくさん
顕微鏡の蠢く 人生ゲーム
地球の命は微生物から始まったことを人生ゲームでたとえた一句。季語がない無季の句。

11位 北山宏光さん
ルーレット 回せど止める炬燵猫
季語は炬燵猫。ルーレットを回しても止めに来る炬燵猫を詠んだ一句。

どんな句だったのか、とても気になっていたので、TVerで発表されていてとても嬉しかったです。

冬麗戦2021のまとめ

2021年の364人の頂点を制したのは、7度目のタイトル戦を制した東国原英夫さんでした。

東国原さん、おめでとうございます。

1位 東国原英夫さん

2位 Kis-My-Ft2 千賀健永さん

3位 森口瑤子さん

4位 千原ジュニアさん

5位 梅沢富美男さん

6位 Kis-My-Ft2 横尾渉さん

7位 小倉優子さん

8位 FUJIWARA 藤本敏史さん

9位 フルポン 村上健志さん

10位 犬山紙子さん

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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