春の俳句タイトル戦「春光戦」2022の決勝進出者の10名。
予選A~Dブロックの1位通過者全員と2位4人の中から選ばれた1名、さらにシードの5名の方々です。
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春光戦決勝の出場者は?
春光戦シード枠の参加者は?
シード枠の5名は、次のそうそうたる顔ぶれの皆さんです。
永世名人 梅沢富美男さん
永世名人 東国原英夫さん
金秋戦1位 Kis-My-Ft2 北山宏光さん
金秋戦2位 Kis-My-Ft2 横尾渉さん
金秋戦3位 立川志らくさん
予選ブロックからの決勝進出者と予選の句は?
予選を勝ち抜いて、決勝進出を決めた5名は、こちらの皆さんです。
予選の句を振り返ってから決勝を鑑賞しましょう!
お題「ライスorパン」
A1位 馬場典子さん
選ばざる道過る 独活ほろ苦し
お題「ライスorパン」
B1位 FUJIWARA藤本敏史さん
公開録画当たった 浅蜊開いた
お題「階段orエスカレーター」
C1位 フルポン村上健志さん
卒業や 階段に階段の影
お題「階段orエスカレーター」
D1位 森口瑤子さん
春愁を エスカレーター地下へ地下へ
お題「ライスorパン」
A2位 千原ジュニアさん
トラクター 祖父の膝乗る春休み
2022春光戦決勝のお題
夏井先生からの春光戦決勝のお題は「ハプニング」
様々なハプニング写真が集まった兼題写真。これまででも最高難度だとのこと。
夏井先生は、順位をつけるのが今まででも一番難しかったそうです。
放送での発表順に順位と俳句の発表です
決勝でも浜田さんの発表順に、順位と俳句を鑑賞していきますね。
青き日も苦き日もあり 青慈姑
青き日も苦き日もあり 青慈姑
あおきひも にがきひもあり あおくわい
添削後:
青慈姑ころん 若い日とは苦し
青慈姑ほくり 若い日とは苦し
決勝初出場の馬場さんは第5位と大健闘。
いろいろなハプニングがあった、青臭い失敗もあれば人生遠回りもあれば、いろいろなことがあったな、という句。
そんなことこんなことがあったけれど、だから今の自分があるのかなと、縁起の良い「青慈姑」を取り合わせているのだそうです。
夏井先生は、処世訓めいた感じがする点は評価が分かれるところ。また青を2つ入れるところも評価が分かれるところ。
季語がとり合わせてみたという感があるのがもったいない。
子供等の後ろの蜂のホバリング
子供等の後ろの蜂のホバリング
こどもらのうしろのはちの ほばりんぐ
添削後:
子供等の後ろを蜂の防衛軍
ホバリングの部分が、創作のポイントになるのだそうです。
日曜の空港ホテル 雪の果
日曜の空港ホテル 雪の果
にちようのくうこうほてる ゆきのはて
添削後:
春雪に閉ざされ 空港ホテルの夜
大雪のために飛行機が飛ばない。日曜の空港ホテルを詠んだ句。
作品としてはできている、と夏井先生。あとはハプニング色をいれたら順位が変わってくるのだそうです。
光風や 控え選手のペンの減り
光風や 控え選手のペンの減り
こうふうや ひかえせんしゅのぺんのへり
試合中ハプニングがやってくれば出番がやってくる選手。データを分析する大切な役目を担っている控え選手のことを、ペンの減りと、明るい光風という季語で表現したという句。
夏井先生は、書かなくても良いことも村上さんはわかっている。
後は季語のみ、「光風や」は「風光る」や、「や」をつけたかったら「春風や」でもよかったかもしれない、と夏井先生の解説でした。
迫る電柱 顔面5mmの春
迫る電柱 顔面5mmの春
せまるでんちゅう がんめん ごみりのはる
添削後:
顔面潰る電柱 スローモーに春
ジュニアさんが、21年前の春の、フルフェイスから半キャップヘルメットに変えた日のバイク事故を詠んだ句。
夏井先生は、野球選手はスローモーションで(ボールがバットに)当たる瞬間まで見えるという、そのスローモーションに見えるということに置き換え、添削されました。
刀折損 続ける殺陣や 花吹雪
刀折損 続ける殺陣や 花吹雪
かたなせっそん つづけるたてや はなふぶき
添削後:
花らんまん 折れて続ける殺陣シーン
舞台の本番中に刀が折れてしまうことがある。その殺陣のシーンで花吹雪が待っているという句だそうです。
「ハプニング感はある」、と夏井先生。
季語である「花」からの語順に変えて、まず花の爛漫の光景から始め、季語を活かした語順に添削されました。
長閑なり 細くたなびく湯の放屁
長閑なり 細くたなびく湯の放屁
のどかなり ほそくたなびく ゆのほうひ
添削後:
長閑なり 湯にたなびける放屁の泡
梅沢さんは、温泉場に行った時。やっと温泉場に来られたなぁと、下半身が緩みぷっとおならが出てしまったがこれも長閑だな、という句を詠んだそうです。
夏井先生は、たなびくは横に長く漂う様子を表す言葉と解説。
あえて「たなびく」を使って添削されました。
カンガルー泊めて 2DK朧
カンガルー泊めて 2DK朧
かんがるーとめて にでぃーけー おぼろ
添削後:
カンガルー預かってゐる 朧かな
大ハプニング。 まさかの再開が東国原英夫さんでした。
カンガルーボクシングの撮影が長引いて、カンガルーを預かって帰った実体験を詠んだ句。
つかれて朦朧としていたので「朧」という語を使ったそうです。
夏井先生は、「朧」という季語とカンガルーの取り合わせそのものには、とても魅力があると解説。
「泊めて」と「2DK」が具体的に書きすぎているため、体験していない人には伝わらない、この句の場合は2つの取り合わせを活かすなら、あえてぼんやりさせるのがよいと夏井先生。
添削のようになっていれば、この句がダントツの1位だったそうです。
馬の子に弄られてゐる アナウンサー
馬の子に弄られてゐる アナウンサー
うまのこにいじられている あなうんさー
添削後:
馬の子になつかれ過ぎてアナウンサー
アナウンサーが馬の子に弄られていたYouTubeのハプニング映像、そのままを詠んだ句、だそうです。
夏井先生は、主役を季語「馬の子」にすること添削を示されました。
影のような野良犬に 桜ながし
影のような野良犬に 桜ながし
かげのようなのらいぬに さくらながし
添削なし
「桜ながし」とは長雨で桜散らしの雨。その中、汚れた野良犬が影のようにたたずんでいるのをハプニングとして詠んだ句。
夏井先生は、鹿児島あたりの方言で桜の頃の長雨を「桜ながし」という、まだあまり使われていないその季語を定着させようとしている点が一点、褒める点だと解説。
この句は自由律の俳句。
桜を散らせる長雨が数日降り続いている。その中にたたずんている野良犬。その犬にあったことにハッとするのをハプニングとして詠んだ、
絵画のような作品だと夏井先生は高評価。薄墨色の雨と影のような犬、その中に「桜」の一字が浮き上がってくるようです。
初出演から5年で初めてのタイトル戦優勝を飾った志らくさん。
本当に嬉しい時は何も言葉がでてこない、と感無量の様子でした。
2022春光戦決勝のまとめ
今年の春光戦はお題どおり、ハプニング連続でした。永世名人や名人10段のみなさんが下位にしずむ結果に。
そしてついに、立川志らくさんが初優勝を飾りました。
おめでとうございます。
春のタイトル戦は、ドキドキの連続でしたね。
さらに秋のタイトル戦のシード権のボーダーラインも、びっくりの結果となりました。
1位 立川志らくさん
1位だけが秋のタイトル戦シード!
2位 森口瑤子さん
3位 フルポン村上健志さん
4位 Kis-My-Ft2 横尾渉さん
5位 馬場典子さん
6位 FUJIWARA藤本敏史さん
7位 梅沢富美男さん
8位 Kis-My-Ft 北山宏光さん
9位 千原ジュニアさん
10位 東国原英夫さん
夏のタイトル戦は、才能あり経験者200人以上。
お題は「メール」
どんな皆さんがタイトル戦に登場するのか、とても楽しみです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。