2021年1月のプレバト俳句冬麗戦は新ルールでの開催！
夏井先生が選んだ2020年の全314句の年間優秀句トップ１０の作者が出場者となるルール。
優秀句10句を詠んだ方、出場者はシークレット！
どんなタイトル戦になったのでしょうか？
心配していた村上さんも出場されるので、プレバト俳句ファンにとっては嬉しいタイトル戦です！
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Contents
冬麗戦決勝の出場者
今回の新ルールでは、夏井先生が選んだ2020年の優秀句10句を詠んだ方が出場する仕組み！
名人4人だけが事前に発表されています。
冬麗戦出場者はこのみなさん！
永世名人 梅沢富美男さん
2020年年間優秀句
読み終へて 痣の醒めゆくごと朝焼
誰もが納得の永世名人、梅沢富美男さんです。タイトル王者復活となるでしょうか。
名人10段 東国原英夫さん
2020年年間優秀句
まるでシンバル 移り来し街 余寒
タイトル戦で最多優勝している東国原さん。冬麗戦も制して春、冬と２つ目の肖像が掲げられるか？
名人10段 藤本敏史さん
2020年年間優秀句
秋雲に 名をつけ窓に貼る付箋
夏の優勝句ではなく、秋の印象的な句が優秀句に選ばれていた藤本さんも、夏と冬、２つ目の肖像が掲げられるか？
名人10段 村上健志さん
2020年年間優秀句
二枚目は ベランダで読む 手紙かな
村上さんの出ないタイトル戦なんて、クリープを入れないコーヒーみたい！？（古い！）と思っていました。
名人6段 横尾渉さん
2020年年間優秀句
２０２０年 体温だけ記す 九月の予定帳
昨年の冬麗戦では見事優勝した横尾さん。冬麗戦を2度連続で制することができるでしょうか？
名人5段 中田喜子さん
2020年年間優秀句
若芝に大の字 身ひとつの移住
喜怒哀楽マダムと呼ばれる中田さん。女性名人の優勝が見られるでしょうか。
名人3段 立川志らくさん
2020年年間優秀句
炎天のミミズ 診察券のシミ
去年の夏は準優勝。志らくさんも初優勝が見られるでしょうか。
名人2段 千原ジュニアさん
2020年年間優秀句
痙攣の吾子の吐物に 林檎の香
金秋戦では初のタイトル戦敗者復活枠から見事優勝したジュニアさん。連覇はなるでしょうか！？
名人2段 千賀健永さん
2020年年間優秀句
夏の海を描く スプレーの秋思
冬麗戦を制したこともある千賀さん。ホームランで2度目の王者になれるでしょうか？
特待生５級 森口瑤子さん
2020年年間優秀句
謎解きの 頁に蜘蛛は果ててゐる
7人をごぼう抜きして特待生にして唯一の年間優秀句に選ばれた森口さん。下剋上はなるでしょうか？
冬麗戦決勝のお題
夏井先生からのお題「輪ゴム」
輪ゴムだけが映った写真が兼題写真。
夏井先生は、ここにドラマを作り出してこその名人、特待生だといいますが、どんな句が生まれたでしょうか。
放送での発表順に順位と俳句の発表です
浜田さんの発表順に、順位と俳句を鑑賞していきますね。
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七日の 名のなき家事 パズルの樹氷
七日の 名のなき家事 パズルの樹氷
なのかの なのなきかじ ぱずるのじゅひょう
添削後：
七日 名のなき家事 ジグソーの一片
家事に発想を飛ばし、名もなき家事に（年賀状を束ねる）とか、お正月にパズルをやろうとしたけれど、様々なことで忙しくてなかなかできない、という句。
「樹氷」も「七日」も季語だそうで、挑戦した句、とのことでした。
夏井先生は、視点とかやろうとしたことは悪くはない、前半は良いと評価。
「七日」は季語。「名のなき家事」を中七にもってくるもの良い。「な」の韻も踏んでいて良いが、着地がもったいないと夏井先生。
ジグソーという言葉を使って、映像がしっかり見えるように添削されました。
一月や ゴム動力のプロペラ機
一月や ゴム動力のプロペラ機
いちがつや ごむどうりょくのぷろぺらき
添削なし
シンプルに一月があって、ゴム動力のプロペラ機の映像がある。エネルギーと動きがむき出しなプロペラ機が飛んでいることに思いを馳せる句だ、と村上さん。
「季語が動くのでは？」と藤本さんの指摘がありました。
夏井先生は、その点は考えなければいけない点だと指摘。四音の〇月は六つくらいある。三月、六月、八月などにするとそれぞれの意味合いがある。
「一月」を自信をもって選ぶというのが、作者の意図。ゴムを巻くときの指の感触などを思い浮かべられる句だと解説。
「この人、ここから本物になりますよ」と夏井先生、大絶賛でした。
血を止める ゴム巻く手際 冬あざみ
血を止める ゴム巻く手際 冬あざみ
ちをとめる ごむまくてぎわ ふゆあざみ
添削後：
採血の ゴム巻く手際 〇〇〇〇〇
（屋内に合う季語を探して）
病院で採血するときに血管にゴムを巻く看護師さんの様子を俳句にした。冬あざみの痛さと注射の痛さをかけてみた、という藤本さん。
夏井先生は、輪ゴムからここにいく発想は悪くないが、前半の言葉選びが雑である、と解説。
季語の「冬あざみ」が野外の気分になってしまうので、屋内とわかる季語が歳時記にあるはず、それを探してみて、と添削しました。
無影灯 下腹に冷たい何か
無影灯 下腹に冷たい何か
むえいとう したばらにつめたいなにか
添削なし
輪ゴムの写真が、無影灯という手術用のライトに見えた。下腹に、感じないはずなのに、メスなのか執刀なのか何か感じた。ヒヤッとして恐怖感を感じたのを思い出した、という東国原さん。
「これは東さんの句じゃないかな、と思った」という夏井先生。
「無影灯」という言葉で手術室だなとわかる経済効率は悪くない。「下腹」と部位を持ってくる、「冷たい何か」と畳みかける。急に恐ろしくなったのかもしれないと読み手にわかる。
ただ、「冷たい」は季語ではないだろう、という人もいるはず。それを季語として読むか、読まないかは読者に託すしても良い、と夏井先生。
この句は直すとバランスが崩れるので、東さんのバランスで味わうしかない、と添削はありませんでした。
冬の月 輪ゴムの中に入れてみる
冬の月 輪ゴムの中に入れてみる
ふゆのつき わごむのなかにいれてみる
添削後：
冬月を捕う 輪ゴムの輪の中に
兼題写真を見て迷って、家で輪ゴムを置いてどうしようかと思っていた時に、月を輪ゴムの中にいれてそのまま詠んだという千原さん。
シンプルな単純な発想は悪くない、と夏井先生。
ただし描写が雑とのことで、輪ゴムのゆらゆらとする感じを出してみるように、添削されました。
こうすると短い時間と映像が表現できるので、上位に入れたそうです。
手にはぜる 弁当のひも 雪催
手にはぜる 弁当のひも 雪催
てにはぜる べんとうのひも ゆきもよい
添削後：
手にはぜる 弁当のゴム 雪催
曇り空が雪になりそうな様子を「雪催（ゆきもよい）」という。「はぜる」は爆発の爆という字だがひらがなにしたという千賀さん。
弁当のゴムをとるときのパチンとはぜるのが、冬は痛い。それを詠んだ句だそうです。
夏井先生は、ストレートに自分の体験を探しに行くと良い材料にめぐりあうと高評価。表記をひらがなにした工夫も伝わりました。物を押さえるのも良かった。
ただし、「ひも」でなく「ゴム」と書かないとはぜると響き合わない。「ゴム」にしていたらベスト３を争っていたと、夏井先生が解説されました。
鏡越し ロット巻く手や 春隣
鏡越し ロット巻く手や 春隣
かがみごし ろっとまくてや はるどなり
添削後：
ロット巻く手や 春近き日の鏡
いつも行く床屋さんには女性の客も来る。隣の席で女性がパーマをかけるのに、美容師さんがロットを巻く手が見える。それを見て「ああ、春が来るんだな」という句だと梅沢さん。
夏井先生は「鏡」、「ロット」、「春隣」という３つを取り合わせてきた判断はとても良いと高評価。
「や」で手を強調することで、手の動き、何をやっているかが具体的に見えてくる。ただし、鏡越しの「越し」がかすかに説明くさくなっていると添削されました。
「春隣」ではなく近い季語で「春近し」とし、ロット巻く手から始め、最後を鏡にすることで、鏡に春の近い光が集まってくる。
春近しという映像がない季語が力をもってくる。「おっちゃんならこれはやれる！」と夏井先生。
梅沢さん、「なんでこんなに直すの？」とちょっと納得いかなそうでした。
ゴムとび競ふ声 冬天に満ちる
ゴムとび競ふ声 冬天に満ちる
ごむとびきそうこえ とうてんにみちる
添削後：
冬天に満つ ゴムとびを競ふ声
ゴム飛びを競い合う子どもたちがワイワイ盛り上がる、子供の頃の体験を詠んだ句。
「語順がもったいない」と夏井先生。「冬天」から始め、「声」で終わるともう一度「声」が冬天に響いていくようになる、と添削されました。
雑煮食う 爺はバケモノ 指鉄砲
雑煮食う 爺はバケモノ 指鉄砲
ぞうにくう じじはばけもの ゆびてっぽう
添削後：
雑煮食うバケモノ 爺さんの喉
以前詠んだ、「婆やは蜜柑 食べ続ける妖怪」の進化形で、五七五で詠んでみた、と志らくさん。
子どもの頃、雑煮を黙々と食べているお爺さんがなんだか気味が悪くて、指鉄砲で打ってみたいと思ったという句だそうです。
夏井先生は、材料が多すぎるのが問題。キーワードが4つも入ってきて、季語の印象が薄まってしまうと解説。
おじいさんの喉を「のんど」と読ませ、のどにだけ焦点が当たっていくように添削されました。
風花へ しゅぱんしゅぱんとゴム鉄ぽう
風花へ しゅぱんしゅぱんとゴム鉄ぽう
かざはなへ しゅぱんしゅぱんと ごむてっぽう
添削なし
最初はうちの中でゴム鉄砲で遊んでいたが、「外に出なさい」と言われて、風花にしゅぱんしゅぱんと打っていたのを詠んだ句、と森口さん。
シンプルで映像が浮かんで、読んでいて気持ちいい句だと夏井先生。
風花は冬晴の晴れた青空に雪の切片が飛んでくるもの。
「風花へ」の「へ」で何だろうと思うと、「しゅぱんしゅぱん」とオノマトペが出てくる。
風花の感触と、ゴム鉄ぽうの感触と上手につなげている。
「素晴らしいです」、と夏井先生大絶賛でした。
森口さんは唯一の特待生として出場され、見事に下剋上優勝を果たされました。
祝！俳句歳時記に、プレバト俳句から3句も掲載されました
タイトル戦の最初に、俳句を詠む人なら一生に一度は掲載されたいと願う、「俳句歳時記」に、プレバト俳句から3句も掲載されたという嬉しいお知らせがありました。
その句とは？
石 寒太編
「ハンディ版オールカラー よくわかる俳句歳時記」（ナツメ社）に、プレバトで詠まれた以下の3句が掲載されたそうです。
おめでとうございます。
村上健志さん
双六の駒にポン酢の蓋のあり
的場浩司さん
職質をするもされるも着膨れて
光浦靖子さん
無花果や苛めたきほど手に懐き
2021冬麗戦のまとめ
大・大波乱の冬麗戦でしたね！
冬麗戦を制したのは、唯一の特待生 森口瑤子さんでした。
１位 森口瑤子さん
２位 村上健志さん
３位 東国原英夫さん
４位 梅沢富美男さん
５位 中田喜子さん
６位 千賀健永さん
７位 千原ジュニアさん
８位 藤本敏史さん
９位 横尾渉さん
10位 立川志らくさん
冬麗戦は次回のシードの発表はありませんでした。また次回のタイトル戦はどのようなルールで開催されるのかも楽しみです。
2020年の年間優秀句10句も発表されて、プレバト俳句冬麗戦とダブルで見ごたえのあった3時間スペシャルでした。
追記：夏井先生が選んだ2020年優秀句とHappaism選の2020年記憶に残る句10句とは同じだったか！？
Happaismでは、2020年大晦日に、2020年プレバト俳句の中から記憶に残る句10句を選んで紹介しました。
夏井先生の選んだ優秀句と同じくは何句あったでしょうか！？
２０２１年春光戦はこちらから。
