「シリコンバレー式超ライフハック」は、仕事の生産性を上げるためのノウハウだけでなく、人生全般に活かせる”技”が学べる本。
この記事では、シリコンバレー式ライフハックで紹介された42のハックのうち、もっと賢く変わり脳のパフォーマンスを上げるためのハックをご紹介します。
タイトル:シリコンバレー式超ライフハック
著者 :デイヴ・アスプリー
出版者 :ダイヤモンド社
出版年月:2020年7月
ISBN:9784478107195
原題 :GAME CHANGERS
勉強、休息法、運動、時間術、快楽、幸福について「人類史上最強の技を全部伝授する」というのがその内容です。
だんだん速くして聴く方法で今は2.45倍速で聴いています。
「シリコンバレー式超ライフハック」とは?
著者のデイヴ・アスプリーさんはシリコンバレーのIT起業家。
ベストセラー「シリコンバレー式 自分を変える最強の食事」を書いた方で、完全無欠コーヒーで知られるブレットプルーフ社のCEO。
バイオハックという科学的知見に基づく健康法により、自らの肉体、精神、頭脳のパフォーマンスの最適化を目指す人たちの権威です。
デイヴ・アスプリーさんは19年間にわたり、「ゲームチェンジャー」と呼ばれる目覚ましい成功を収め物事の状況や流れを一変させてきた人たち450人に、優れたパフォーマンスを発揮している秘訣は何かをインタビューしてきました。
その結果を統計的にまとめ、誰にでもあてはめられるノウハウを42のハックとしてシェアしてくれたのが「シリコンバレー式ライフハック」です。
ゲームチェンジャーたちの専門分野は多岐にわたり、脳科学、生理学、臨床医学、東洋哲学、心理学などの一流の専門家。
450人のそれぞれに、成功の秘訣について1時間ずつインタビューする最後に、偉大な成果を収めることができたハイパフォーマンス状態にどうやって達成したか、次のように聴き続けてきました。
人間としてのパフォーマンスを上げる方法を教えてもらえますか?
あなた自身の経験から最も重要なアドバイスを3つ挙げてもらえますか?
パフォーマンスを変えるために最も重要な3つを挙げてもらうことで、統計的に誰にでもあてはめられるライフハックがわかったのです。
大量の回答から浮かび上がった「成功する上で何が最も大切だったか」を統計的に調べたときにわかった方法は3つのカテゴリに分けられたそうです。それは、
・もっと賢くなる方法
・もっと速くなる方法
・もっと幸せになる方法
成功者たちが取り組んできた最も大切な最強のライフハック42個を、身につけたい習慣、やるべきことと一緒に具体的に、3つカテゴリに分けて紹介してくれます。
Part.1「もっと賢く」
⇒脳の最高のパフォーマンスに達すると他のすべてが簡単になる
Part.2「もっと速く」
⇒身体活動の効率を向上し、やるべきことを実行する身体的活力を与える
Part.3「もっと幸せに」
⇒何かを達成するためには心が幸せな状態であることが大切
著者のデイヴさん自身、20年前にこの本に載っていることを知っていたら、どんなにか良かっただろうという「42のライフハック」。
この記事ではその中から、「もっと賢くなる方法」を学んでシェアします。
Part.1「もっと賢く」なるためのハックとは?
第1章:自己–「新しい自分」を脳にしみこませる
脳のエネルギーは有限。大事なものに脳のエネルギーを使うことが大切。
それには、脳のエネルギーの無駄遣いをやめる=優先順位つけをすることと、自分の強みの向上が一番良い方法。
まずは、自己に注目するライフハックから学びました。
ハック01:脳エネルギーを本質に集中させる
脳エネルギーを大事なことに使うためには、“自分にとって最も重要なことを優先するための技術をマスター”することが必須。
使える意志力には限りがあるので、意思決定を減らし大切なことにパワーを使うこと。
自分にとって何が一番重要かをわきまえるために、”20年後の自分をイメージしてそのために必要なことをする”と良い。
また、1日に使える意思決定の能力は限られているので、意思決定疲れを避け、無駄な決定を避けることが大切。
意志力を重要なことに使うための2つの方法
①意志力を節約し不要な決定を避けルーチン化する
②負荷をかけて意志力を鍛え、意志力の強化をする
「ハック1:脳エネルギーを本質に集中させる」ために
意志力強化のエクササイズ
日々の生活の中の不要な意志決定を洗い出す
意志力の節約をする
(ルーチン化、デフォルト朝食、カプセルワードローブなど)
パフォーマンスコーチに教わることを検討する
ハック02:自分探しをやめて自分づくりをする
どんな自分になるかは自分で決め、自分の強みを活用することが重要。
そのためには、”自分の理想像のインプットをくり返す”ことが有効。
おすすめの方法は、自分が人に言われて嬉しい3つの言葉を1日に3回聴くというもの。
スマホに録音し1日に3回アラームを使って聴くことで、自分の理想像を常に思い出す。
最も重要なスキルは、”こんな自分になりたいという姿を意図してそのために必要なステップを踏むこと”である。
意欲がなければ吸収力は10分の1になる。
同じ時間をかけるなら良い面を探してやる気をもってやろう!がモットー。
弱さの克服より”自分の強みを強化する”
3歳の時に興味があった対象は何?基本的な強みはそこにある。
全ての時間とエネルギーを注ぎ込める大好きな対象を見つけると自然にマスターすることができる。
活動を0:10:90に配分する
0:エネルギーを失わせること
10:関心はないが重要なこと
90:やる気と喜びを与えてくれること
「ハック02:自分探しをやめて自分づくりをする」ために
最高の自分の状態を表現する言葉を3つ書き出し、目につくようにするか1日3回聴く
学びたくてうずうずする自分の根源的性向を見極めよう
活動を0:10:90に配分し、やる気と喜びを与えてくれることに集中する
ハック03:言葉を変えて限界を押し広げる
”使う言葉は自分の限界を設定”するため、注意深く使う言葉を選ぶこと。
無意識の脳が聴いている言葉で自己制限されてしまわないように、意図的に言葉を使うことが大切。
自分に限界を設けてしまう言葉が学べる本が紹介されました。
著者 :ジャック・キャンフィールド
出版者 :小学館
出版年月:2006年3月
ISBN:978-4093566018
原題 :THE SUCCESS PRINCIPLES
”使ってはならない4つのあいまい語”とはこんな言葉!
・できない can’t
100%嘘の言葉。できないのではなく、
誰かに助けてもらえたらできる、手段がない、その方法がわからない、やりたくない、未だその方法を見つけた人がいない、
だけ。違う言葉で言い換えてみよう。
・必要がある need
些細なことを重要事と勘違いさせる言葉。
実際に必要なものは、空気、水、食料、雨風をしのぐ場所、暖をとる手段くらい。
これが欲しい、こうすることを選ぶ、という正しい表現をしよう。
・悪い bad
解決の可能性を閉ざす言葉、価値判断、不運のように感じ心理的身体的に身構えてしまう。
誤った二項対立を生み出す言葉。
好きではない、望んでいるものではない、という意味。
・やってみる try
やるつもりがないことや、失敗の可能性が織り込まれている言葉。
スター・ウォーズのヨーダの言葉では、
「『やってみる』はない。あるのは『やる』だけだ」と語られていた。
「やる」と言おう。
「ハック03:言葉を変えて限界を押し広げる」ために
同僚や家族に、自分があいまい語を使ったら指摘してもらおう。
パソコンのオートコレクト機能であいまい語を別の言葉に校正する設定をいれ、別の言葉に言い換えよう。
第2章:脳–習慣とトレーニングで強化する
人は生涯、神経可塑性により新しい神経結合を形成する。
”習慣が新しい神経回路を生む”ということがわかっている。
習慣は脳エネルギーをあまり使わないので、脳エネルギーの容量が増える。
パフォーマンスの向上のため、習慣を活用しよう。
ハック04:意識工学で思考を前向きにする
信念が自分の現実を作っていると知り、固定的な思い込みを疑い柔軟な精神を身につける。
意識工学で自分をアップグレードするためには、2つのステップがある。
意識工学の第1ステップは、自分の信念は自分自身ではないと認識すること。
もっと前向きな信念に取り換えることができる。
信念は現実ではなく7歳前に埋め込まれてしまうもの。
間違っていると気づくまではそれが現実となっている。
意識工学の第2ステップは、習慣をアップグレードすること。
楽観的な期待が成功率を上げる。悪い習慣をやめ、良い習慣に入れ替えるよう、脳の配線を変えよう。
「ハック04:意識工学で思考を前向きにする」ために
こうあるべき、こうすべき、こうする必要があるという信念を書き出し疑ってかかる
自分について真実だと信じていることを瞑想の中で吟味し、日記に書く
自分の囚われを指摘してくれるコーチかセラピストに定期的に面談する
ものごとが正しく起こること、宇宙が背中を押してくれていると実感するよう努める
有意義な人の話に耳を傾け、次に何を言うか考えないで聴く習慣をつける
ハック05:超速学習法で流動性知能を高める
新しい情報を統合する能力、流動性知能を劇的に上げるためのバイオハック「超速学習法」
学習効果を極限まで上げることができる。
”もっと速く記憶できればもっと速く学べる”
読書ほど効率の良いハックはない。
読むことは学習の基本。著者が数十年かけた経験と知見を注ぎ込んだ1冊の本を1日か2日で読んで知見を取り込めるから。
流動性知能を劇的に上げるためのバイオハック、超速学習法「FAST」をマスターする。
超速学習法
F Forget 忘れる
学ぼうと集中し、それ以外をすべて忘れ心を開く。自分の限界も忘れる
A Active 能動的
学習は集中して行い、積極的に学んだことを共有する。
S State 状態
脳と身体のコンディションを整える。
T Teach 教える
誰かに教えることを想定して学ぶ。
流動性知能の脳の筋トレになる「二重Nバック課題」によって作業記憶を向上させることができる。
作業記憶が向上し 読解力や知能が向上する。
「ハック05:超速学習法で流動性知能を高める」ために
速読コースを試し速く学べるようになる
本の内容を誰かに教える
二重Nバック課題で流動性知能を改善する
ハック06:言葉ではなくイメージで記憶する
脳は言葉ではなくイメージで覚えると簡単に記憶できる。
神経の4分の3が視覚に結びついているため、視覚化のスキルを向上させると記憶力が強化できる。
人の話し声や新聞記事をイメージにして映画のように脳にとどめる。
作り出したイメージをスクロールして保持する。
「ハック06:言葉ではなくイメージで記憶する」ために
耳で聴くとき目を閉じ、頭の中にイメージで絵を思い浮かべる
マインドマップを試す
記憶力強化のオンラインコースを検討する
ハック07:呼吸は脳を変えるドラッグである
呼吸はシンプルな行為だが、強力な効果がある。
呼吸はLSDのように脳の奥深くに分け入る体験をすることができる。
呼吸を早める「ホロトロピック呼吸法」は幻覚剤の代わりになる。
「ハック07:呼吸は脳を変えるドラッグである」ために
ホロトロピック呼吸法を検討する
ヨガのウジャイー呼吸法を学ぶ
アート・オブ・リビングのプラーナヤーマの講習を受ける
第3章:恐怖–邪魔な原始的本能をリセットする
恐れることは人間の本能。しかし成功には、恐怖に屈しリスクを取り恐れを克服しなければならない。
ハック08:あえて無防備になって恐れを手放す
かつての生物学的な失敗の恐れが人間の神経システムには残っている。
そのため、批判や失敗を恐れることで大量のエネルギーを使ってしまっている。
副交感神経を呼吸で静め「いま・ここ」に身をゆだねる
「愛」の境地に至ると人間は無防備になることができる。
恐れは、「時間」と「愛着」と「期待」がそろうと生まれてしまう。
恐れの3要因
時間―「不確かな未来」への不安
愛着―「固定した愛着」によるストレス
期待―「特定の結果」へのこだわり
感情は身体から放出されるホルモンを変える。恐れの状態では、成長を止めるホルモンが放出され免疫の働きを中断させる。
100日連続で「ノー」と言われる「拒絶セラピー」で恐れを克服する。
頭に浮かぶ批判的な考えは、自分自身の考えではなく、生き残りの本能。
「ハック08:あえて無防備になって恐れを手放す」ために
恐れをもたらす「時間」「愛着」「期待」の3つの要因を理解する
気を散らすものを排除し「いま・ここ」にとどまる
「期待」を「好み」と言い換える
恐れを手放す練習として、寝る前に感謝と失敗したことを3つ挙げる
日記をつけ失敗したことを頑張った証として記録する
1週間「拒絶セラピー」を試そう
ハック09:反対者にはむしろ感謝を贈る
ポジティブな変化を早く生み出すのは、現状を破壊することができる人。
批判に対処する方法を学んで喜びと共に自分の道を行こう。
好奇心によって成功をつかむ、使命感が大切。
批判者は、批判することで自分に世間の注目を高めてくれていると思うこと。
「ハック09:反対者にはむしろ感謝を贈る」ために
SNSの無益な批判は、無視して拒絶しよう。1秒でできる。
無視して拒絶する前に心の中で「ありがとう」と感謝を贈る。
有益な批判者には関わっていく。
批判に心を乱されたら「感情の階層」を思い出す
ハック10:すべてを得た後でも欲しいものを知る
ゲームチェンジャーは朝、自分を魅了するものを追求する意欲でベッドから飛び起きる。
お金より情熱を優先しよう。お金は後からついてくる。
自分を魅了するものを知り情熱を優先しよう。
正気を疑われるほど大きな夢を持とう。失敗を恐れず状況にあわせて方向転換をすれば良い。
世界は学ぶべきことで溢れていて退屈する余地はない。
知的好奇心を持つことに集中するべき。
人生に必要なものをすべて持っているとしたら、それでも情熱を傾けたいものは何か。
パフォーマンス改善のためには、情熱と行動のつながりに注意を払うこと。
他者を気遣える人の4つの特性
率直さ
思慮深さ
責任感
結果志向。
この中では、責任感が弱い人が多い。リーダーを待つのではなく自分が立ち上がれば良い。
「ハック10:すべてを得た後でも欲しいものを知る」ために
取り付かれるほどのテーマや問題を見つけて、その追求にたっぷりの時間とエネルギーをかけよう。そうすれば幸せになれる。
人を気遣う習慣をつけよう。
率直になろう。思慮深くなろう。責任感を果たそう。結果を出すために動こう。
第4章:休息–自分を「アップグレード」する時間をつくる
どんなに良いことでもやり過ぎたら燃え尽きる。
充電の時間を確保することが大切。
優先順位の鉄則は、1.健康、2.家庭、3.仕事の順であるべき。
ハック11:休息を増やして生産性を最大化する
自分の心と身体にもやさしく接することが重要。
休んだ方が多くのことを達成できる。
継続的なストレスは身体の炎症を生む。
30日、60日、90日の目標を書き出し、それに役立たないことにはノーという。
細かく5分の休息をとる
「ハック11:休息を増やして生産性を最大化する」ために
定期的にやっていることの中の、身体の負担になっていることをやめる
最もエネルギーを吸い取られることを3つ挙げそれに時間の何%費やしているか確認し、誰かにやってもらえることを仕分けする
毎日のセルフケアを優先する。
週1回、月1回行う疲労回復タスクを書き出す
30日、60日、90日の目標を書き出し、目標と関係ないことは断るか誰かにやってもらう。
ハック12:朝の使い方を変えれば一生が変わる
朝は自分を最優先する。
ネガティブを吐き出す5分間をつくる。
朝の1時間に5つの鉄則を実践する。
瞑想、アファーメーション、ビジュアライゼーション、運動、読書、記録を朝の習慣にする。
自分ではどうしようもないことは受け入れ、あるものに感謝し、否定的な経験にも意味と目的を見い出す。
「ハック12:朝の使い方を変えれば一生が変わる」ために
目覚めたらすぐに瞑想、イメージ、目標を書き出す。
寝る前にに携帯を機内モードに変えて、朝のプラクティスが終わるまでそのままに。
ネガティブな気持ちを吐き出すときは5分間で全部吐き出し、その後は生産的なモードに復帰する
シリコンバレー式超ライフハック「もっと賢く」のまとめ
ゲームチェンジャー達の「もっと賢く」なるためのハック42のうち、01から12を学んできました。
それぞれの道の専門家のノウハウを、著者デイヴ・アスプリーが統計的に処理したハック。
この中にはすぐに取り入れられることもたくさんあります。
Part1 もっと賢くなる方法 のハックをまとめると次のようになります。
自己-「新しい自分」
ハック01:脳エネルギーを本質に集中させる
ハック02:自分探しをやめて自分づくりをする
ハック03:言葉を変えて限界を押し広げる
脳-「習慣とトレーニングで強化」
ハック04:意識工学で思考を前向きにする
ハック05:超速学習法で流動性知能を高める
ハック06:言葉ではなくイメージで記憶する
ハック07:呼吸は脳を変えるドラッグである
恐怖-「本能をリセット」
ハック08:あえて無防備になって恐れを手放す
ハック09:反対者にはむしろ感謝を贈る
ハック10:すべてを得た後でも欲しいものを知る
休息-「アップグレードする時間」
ハック11:休息を増やして生産性を最大化する
ハック12:朝の使い方を変えれば一生が変わる
できるところから実践してみて、自分の変化を楽しみたいと思います。
記憶力がアップしたらとても嬉しいです。
Part3「もっと幸せになる」ハックはこちらの記事からどうぞ。