151回試験を独学3ヶ月で受験し、1回目で合格しました。
超難問が出題された第151回の日商簿記2級検定試験は、合格率は12.7パーセント!
本番たった10日前に突然合格圏内に届き始めるまで、過去問練習は30点代続き。
急に合格の手応えを得られた、その勉強法、テキスト、苦手工業簿記の動画克服方法をご紹介します!
本番直前の勉強方法はこちらでも紹介しています。
簿記3級試験の時に初めて知った簿記のコツは2級でも役立つと思います。
それでは、2級の受験について紹介していきますね。
簿記2級の勉強時間
勉強時間300時間必要というのは事実
2級の勉強は独学で、12月1日から開始し2月24日の試験日まで、約12週間(3か月弱)。
フルタイムで毎日仕事をしているので、平日の夜と休みの日を使って勉強しました。
平日45日、休日32日の勉強期間でした。
年末年始休みがあったので、その間、ずっと簿記の試験勉強漬けで過ごしました。
平日
2~3時間×53日=132.5時間
土日祝
5~6時間×32日=176 時間
合計 308.5時間
お休みを除き、だいたい300時間
計算してみると、ちょうど約300時間くらい勉強したことになります。
簿記2級の独学向きなテキスト
「簿記の教科書」を選択し満足
3級受験では少しわかりにくいテキストを使ってしまったので、2級のテキストは本屋さんでじっくり現物を見て選びました。
じっくり見比べて選んだのは板書(黒板に先生が書いてくれる説明や図)のような図がたくさん載っている、「簿記の教科書」シリーズです。
「簿記の教科書」は、テキスト人気No.1の「スッキリわかる」シリーズを監修している滝澤ななみ先生が執筆した教科書。
分かり易さにこだわったという目に優しい色合いのフルカラーテキストです。
私はこのテキストを選んで正解だったと思っています。
このテキストで学んで良かったなぁと思うところは以下の3点!
☘ 1冊の概要が見通せる!
→巻頭の章「ザックリ講義」のおかげで初めて学ぶ工業簿記も安心してスタートできました。
☘ 位置づけがわかる!
→各CHAPTERの学習が全体の中のどの部分にあたるのかわかるので理解が進みました。
☘ たくさんのフルカラーの図!
→少し複雑な内容でもフルカラーの図のおかげでとてもイメージしやすいです。
2023年度も試験範囲が変わっているので、必ず最新版を選んでくださいね。
2023年度対応版は商業は12版、工業は8版になります。
簿記2級の過去問題集
3級で慣れていた「スッキリ」シリーズを選択
普通はテキストと同じシリーズの問題集を選ぶのでしょうが、私は3級の勉強のときに慣れている使いやすい「スッキリ」とけるシリーズの問題集を使いました。
ネットで回答用紙をダウンロードすれば、何度も練習できるので、とても便利!私は3回ずつやりました。
回答の解説もわかりやすいです。
過去問6回分。予想問題3回分の計9回の試験問題が載っていました。
2021年度から新試験に対応して改訂され「スッキリうかる」シリーズと名前も変わりました。
本試験タイプの問題と予想問題が1冊にまとまっていて、これだけで直前対策ができるそうです。
【改訂内容】
・新試験&ネット試験に対応するために、全面的に改訂。
・本試験と同仕様の模擬試験プログラム付き
スッキリうかる日商簿記2級 本試験予想問題集
2023年度版は3月22日ころ、発売予定。予約ができます。
簿記の教科書シリーズの問題集を使いたい方はこちら。
2023年度対応版は商業は12版、工業は11版になります。
商業簿記、工業簿記どちらから勉強?
先に工業簿記から勉強して成功!
2級では工業簿記もあるのでテキストが2冊!
分量も3級より格段に増えて、どこから手をつけようか迷いますよね。
3級で馴染みのある商業簿記から学習するというのが鉄則なようです。
が、私はむしろ未知の分野を早く潰したくて、工業簿記からやりました。
それが正解だったと思っています。その理由はこちら!
☘ 焦らないで勉強できる!
未知の分野を先にやっておいたことで、安心して商業簿記に取り組めました。
☘ 5問中の2問を得点源に!
工業簿記はパターンを覚えてしまえば2問分全問正解も狙える得点源にできます。
全体としては次のようなスケジュールで進めました。
2018/12/1~12/31(1か月)
工業簿記のテキスト勉強+テキストの基本問題
2019/1/1~ 1/17(約 半月)
商業簿記のテキスト勉強+テキストの基本問題
2019/1/18~ 2/23(1か月強)
問題集を3回繰り返しひたすらアウトプット
年内に工業簿記をひととおり勉強し、1月に入ってから商業簿記を3週間以内で落ち着いて勉強できたので、試験1か月前には問題集に取り掛かれました。
隙間時間の有効活用
テキスト付録SHIWAKE-184を持ち歩いて仕訳補強
簿記といえば仕訳!ですね。3級の時の仕訳の練習ではスマホアプリを活用していました。
2級はしっくりくるアプリが見つからなかったので、テキストの付録のSHIWAKE-184をフル活用しました。
商業簿記2級のテキストに載っている重要な仕訳184種類の問題が載っています。
これをフル活用する方法は次のとおりです。
隙間時間で繰り返してSHIWAKE-184をやる。
↓
間違えた問題にバツ印をつけておく
↓
3回くらい繰り返す
↓
苦手問題が「見える化」
試験前に苦手問題をチェックして、効率よく勉強できました。
アウトプットは3回繰り返して弱点補強
問題集を解くときは必ず90分計測して試験対策
試験の約1か月前からは、ひたすら手を動かして問題を解いていきます。
次のように試験と同じ、本番同様の解き方を徹底します。
ストップウォッチで90分、計る。
A4用紙1枚だけを計算用紙に使う。
(ネット試験の場合は2枚)
以下の表は、模擬試験をやった日付と取れた点数の履歴です。
最初は30点代と撃沈でしたが、繰り返してやるうちにだんだん合格点が取れるようになっていくのがわかります。
70点を超えたところは濃いオレンジの網掛けにしてあります。
2月の初旬までは1度も合格点がとれず、正直諦めようかと思い始めてました。
が、次の章で紹介する動画に出会って工業簿記の解き方がわかり、とたんに合格点に手が届き始めました。
問題 | 1回目 | 2回目 | 3回目 |
---|---|---|---|
過去143回 | 1/18 36点 |
2/3 69点 |
2/22 80点 |
過去144回 | 1/18 42点 |
2/4 62点 |
2/22 56点 |
過去145回 | 1/19 46点 |
2/4 58点 |
2/23 70点 |
過去146回 | 1/19 48点 |
2/15 86点 |
|
過去147回 | 1/20 63点 |
2/14 72点 |
2/19 91点 |
過去148回 | 1/21 38点 |
2/15 76点 |
|
予想1回 | 1/26 42点 |
2/16 80点 |
|
予想2回 | 1/27 56点 |
2/17 65点 |
2/20 88点 |
予想3回 | 1/31 34点 |
2/18 58点 |
2/21 96点 |
苦手克服はネット動画で解決
工業簿記の差異分析問題はパブロフ動画で解き方習得
2月に入ったころには商業簿記はそこそこできるようになっていたものの、工業簿記の「差異分析」というジャンルの問題の解き方がよくわからず、独学の辛さを感じていました。
そんな時ネットで見つけたのは、3級でも精算表の解き方でお世話になった、パブロフ簿記のよせだあつこ先生の動画です!
先生が解説しながら、実際に答えを導く手順を書いていってくれる動画なので、これを真似すれば解けるようになります。
よせだ先生の動画は、例えばこんな感じです。↓
パブロフ簿記の
よせだあつこ先生の動画
この動画をみたら、目から鱗でした!
問題の解き方も、図の書き方も、計算の仕方もわかるようになりました!
パブロフ簿記の教科書を使っていれば、問題をみながら解説を聴けます。
でも問題の解き方にはパターンがあるので、教科書なしでも役立つ!解き方を覚えるにはもってこいの動画です。
この動画に出会ってからは完全に工業簿記は得点源になり安心して取り組めました。
そして、上の表の2月14日を境に突然合格ラインに届くように。
簿記学校に通っている人や、DVDがついているテキストを使って勉強している人も、このように先生の解き方をみて理解していってるのでしょうね。
よせだあつこ先生のパブロフ簿記動画で苦手を克服してください。
試験直前は「簿記ナビ模試」で総仕上げ!
簿記検定ナビのサイトの「試験予想問題」もチェック
簿記ど素人として勉強を始めた3級の時から、ずっと参考にさせてもらっている「簿記検定ナビ」のサイト。
独学で簿記を学ぶ人には、本当にありがたいサイトです。すべての情報が詰まっているからです。
3級のときは、ここで無料提供される仕訳問題で集中練習。電卓購入もこのサイトを参考にしました。
試験本番2,3日前にやるのにおすすめの、試験2か月前くらいから無料配布される「簿記ナビ模試」!
試験予想問題による「簿記ナビ模試」は各回、だいたい試験の2か月前くらいから簿記ナビのサイトで無料配布されます。
こちらはぜひやっておくことをおすすめします。
3級のときも2級の時も本番対策にとても役立ちました。
それからおなじく簿記検定ナビのサイトの「試験問題予想」もチェックしておきましょう!
簿記検定ナビ「試験問題予想」
2023年3月5日現在は2022年度の予想が掲載されています。
例年6月くらいに更新されます。
試験本番、最後まで90分粘る
あきらめずに小さく得点を積み上げて合格
試験本番では途中退室される方も多いですが、手の出ない問題があっても最後まであきらめないで粘ることをお薦めします。
第151回は、過去問題集でも予想問題でも、教科書でも見たことのないような難しい問題がでて、本当にめんくらいました。
でも、確実に点が取れる問題が5問中3問あって、あと1問はそこそこできれば、あとはこつこつ小問の1つでも2つでも積み上げていくことで、なんとか70点に届くチャンスがあります。
どうか、努力してきたご自分を信じて最後まで電卓をたたき、解答を書き込んでください。
独学では自信がないなという方にはオンライン講座も!
完全独学にはちょっと自信がない、という方には、簿記講座に通うよりもずっと安価なオンライン講座もあります。
「スタディングSTUDYing」は受講者急増中の人気のオンライン講座。
30分の動画・音声の講義と、スキマ時間で繰り返し練習できる問題がそろい無料講座が試せます。
3月31日までなら2,200円OFFです!
特徴はモチベーションを持ち続ける仕組みです。
☘ 勉強時間が自動で記録される
☘ マイページが充実
☘ 受講中の勉強仲間とつながれる
私も登録して、この無料講座を受講してみました!
マイページが充実、動画も音声も問題集も継続しやすそうでしたよ。
⇒ 「簿記2級合格コースをみてみる」
合格体験談の記入でAmazonギフト券3,000円分の合格祝いももらえます。
簿記2級独学での勉強法のまとめ
試験直後はまったく合格の手ごたえはなく、落ちたと思って2週間くらいふさぎ込み発表日さえ忘れていました。
ところが届いたのは合格証書!びっくりしました。
自分で「受験する」と決めて猛勉強した3か月。頑張って続けたことは、無駄にはならないんだなぁと知った簿記2級受験でした。
合格率が15パーセントどまりの回が続くと、なかなか受験する意欲をもつことは難しいかもしれませんが、152回、153回、154回と合格率が上がって26~28パーセント前後の合格率になっていました。
合格率は平均28%前後。
頑張って手が届かないことはありません。
皆様のご健闘を心からお祈りします。
応援しています!