これから就職する20代の皆さん、それから人生100年時代にこのまま70近くまでこの仕事を続けるの?と気が滅入りそうになっている40~50代の皆さんのために、社会派ブログで有名なちきりんさんと、慶應義塾大学大学院特任教授 横田浩一さんご紹介の、未来に向けての働き方を考えるポイントをまとめました。
私自身、20代の時は自分のやりたい仕事がなんだかわからず、流されるように就職してしまいました。そしてまさに最近まで、この仕事を65まで続けられるの?ともやもやしていました。
そんなときに出会ったちきりんさんの著作。
これだ!と思いました。
また、ちょうど今日、タイムリーに通勤のカーラジオから聴こえてきた「若者の働きがいと働きやすさ」についての横田さんのお話。
両方を基に働き方の選択に役立つポイントについてまとめてお伝えします!
こちらから↓
「マイあさ!/三宅民夫の真剣勝負!」 慶應義塾大学大学院 特任教授 横田 浩一「若者の就職」
地方と東京、働きがいがあるのはどっち
CAREER FOR ローカルキャリア白書
まずは横田さんの、若者の、東京と地方都市(釜石・七尾・塩尻・雲南・岐阜エリア)における働きがい&働きやすさの意識調査についての研究から。
(CAREER FOR ローカルキャリア白書というものを出版する際の研究だそうです。)
上記の研究では東京、地方で「働きがい」と「働きやすさ」に差はなかったのだそうです。少し意外ですね。
そもそも「働きがい」と「働きやすさ」は別のもので、以下のように「働きがい」のほうが重要で、「働きやすさ」は「働きがい」の阻害要因を取り除くものなんだそうです。
「働きがい」のほうが重要!
・働きがい :
自分の成長
他から感謝される
→ 動機付け要因
・働きやすさ:
ワークライフバランス
安定した雇用
→ 衛生要因
調査では個別の項目、例えば「私の仕事は周りに大きな影響を与える」と感じるかどうかという調査項目では、地方のほうが3倍以上も高いスコアだったとのこと。
周りの人から「ありがとう」と言われたり、自分の仕事の成果が目に見えやすいということが、働きがいを実感しやすいポイントになっているだそうです。
東京では仕事で扱っている金額ベースは大きいけれど、その実感がなく直接的な働きがいが感じにくい面があるようです。
また、地方へのUターン者、Iターン者に限っていうと、自らの意思でその地方に働いているため「自己決定感」が強く、それらが幸福度や働きがいに影響するとのことです。
平均的な収入では東京のほうが地方より150万から200万円近くも高いそうですが、お金よりも働きがいを求めるならば、自ら地方を選択する、という選択肢もあるということなのです。
人とのつながりを大事に感じたり、お金だけでない働きがいを優先させたい人には、地方での就職、就活も良いのではないでしょうか。
1つめのポイント
「働きがい」を感じやすい、自分で選択する地方での就職
今となっては地元に戻りたいなと思うので、ここからは、もう一つのちきりんさんの視点による、働き方の紹介に移ります。
未来の働き方を考えよう
今までの働き方、これからの働き方
「未来の働き方を考えよう」
ちきりんさんの本から、20代の就活、40代の働き方の選び直しのお話です。
この本でも定年も延びて人生100年時代、そして年金の支給年齢が上がり75歳まで働くような世の中になってきている、そういった中でどのように自分の仕事を選んでいくかという視点で、働き方を取り巻く情報が展開されます。
20代前半で選ぶ仕事を75まで続けられるのか、20代前半で自分のことがどれだけ分かっているのか、自己分析をたくさんしている今の就活生かもしれませんが、自分が人生の大半(50年も!)をかける仕事を選びきるのは容易なことではないでしょう。
迷いますよね。
一つ目の仕事は大企業の中で自分の立ち位置や仕事の意義が見えにくく、先ほどの横田さんの調査項目にあったように「私の仕事は周りに大きな影響を与える」とは感じられず、迷いや葛藤を抱えて出産を機に退職しました。その後は、専業主婦、非常勤職員を経て中小企業の正職員になり、また今さらに次の働き方を模索中です。
ちきりんさんは、20代前半の就活の他にもう一度40代で働き方を選びなおしてみるべきではないか、と薦めています。
初めから、「職業人生を二回選ぶもの」として発想するということです。
働き始めて20年もたてばこの先仕事を続ければどのような未来が待っているか、また自分の本当に得意なこと、したいこと、そういったことが見えてきます。
人生をかけてやりたいことが見つかったり、最初の仕事で培った技術、ノウハウ、資格などを活かして次のステージを考えてみることができる、ということですね。
「人生を二回生きる働き方のパターン」では、一つ目の就活はいわばパッケージ化した就活、2度目の40代後半からの仕事は自分専用にカスタマイズした就活、だそうです。
そう考えると、20代での就活も的を絞りやすくなるかもしれません。
2つめのポイント
「職業人生を二回選ぶもの」として発想する
20代の就活で知っておきたい、キャリア形成における5つのシナリオメソッド
ちきりんさんが、オリジナル人生の設計を薦める終章において、1つの職業に対して複数のシナリオを持つ、ということを紹介してくれています。これは目から鱗です。
ちきりんさんが「キャリア形成における5つのシナリオメソッド」と呼んでいる方法をぜひ知ってほしいです。
ある職業を選んだ時、その職業につくことが目的になりがちですが、それは職業人生の始まり。
そこから先に5つくらいの働き方のバリエーションがある、それをシナリオとして言語化しておく、さらにそれを数年ごとに選びなおす、というものです。
例としてエンジニアと営業職のキャリア形成シナリオが紹介されています。
エンジニアの例を本文から抜粋・要約して紹介すると、このようなシナリオです。
第1の道
出世はしないけれど、この分野に関してはコイツの右に出る奴はいない」という オタクエンジニアの道。
第2の道
そこまで高い技術はなくても、トレンドに合わせて売れる商品を開発していく、売れっ子エンジニアの道。
第3の道
エンジニアとしてはほどほどでも、マーケティング、営業で技術者としての バックボーンを活かす道。
第4の道
モノ作りを超えて、組織のマネジメントセンスを持ち、経営者を目指す道。
第5の道
エンジニアとして自らベンチャー企業を興す道。
このような視点をもって仕事に臨むと、仕事についてからの道筋が見えてきます。
40代後半に次の働き方を考えるときに、おのずと道が開けてきそうですね。
3つめのポイント
職業についたら、その先のシナリオを複数考えておく
以上のように、働き方に関する3つのポイントをまとめました。
ぜひ、「未来の働き方を考えよう」を手に取ってみてください。
それからNHKラジオも13分弱ほどの長さですので、ぜひ配信終了前に聴いてみてください。
最後にもう一度3つのポイントをまとめます。
「働きがい」を感じやすい、
自分で選択する地方での就職
「職業人生を二回選ぶもの」
として発想する
職業についたら、
その先のシナリオを複数考えておく
ではでは、また。