10月8日は先々週の3時間スペシャルの後で、プレバト!!の放送は2週連続のお休み。
ファンにとってはまたまた寂しい木曜日なので、今日も独自特別企画を考えました!
食欲の秋にちなみ、名人・特待生の句の中から秋の美味しいものの句を集めてみました。
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プレバト10月8日は食欲の秋特集!名人・特待生の名句集合!
今回の独自特別企画は、名人・特待生の句の中から、食欲の秋にぴったりな、秋の食べ物にちなんだ句をご紹介します。
まずは特待生の句から美味しい秋の味覚をご紹介
秋の宵 独身女と サンマ缶
お題「秋の味覚」
篠田麻里子さん
秋の宵 独身女と サンマ缶
あきのよい どくしんおんなと さんまかん
添削後:
独身や 秋の宵なる サンマ缶
夏井先生は、季語「秋の宵」がより効果的になるような語順で添削されました。
管理人個人としては「独身女とサンマ缶」というストレートな表現のオリジナルの句もとても素敵だと思います。
長き夜や 黄身ゆるやかに 殻を離るる
お題「たまご」
筒井真理子さん
長き夜や 黄身ゆるやかに 殻を離るる
ながきよや きみゆるやかに からをはなるる
添削後:
長き夜や 黄身ゆるやかに 殻を離る
筒井さんが特待生4級に昇格された句です。
スローの映像の描写が上手い、と夏井先生のコメント。
字余りという高度なテクニックを使いこなそうというのが伝わる。
「殻を」とすることで、ゆっくりと離れている描写となっている。最後の「るる」が連体形になっているので、「離るる」でなければ、2ランクアップしたいくらいだったと夏井先生。
黄身混ぜる 汝も吾も真顔 薯蕷汁
お題「たまご」
馬場典子さん
黄身混ぜる 汝も吾も真顔 薯蕷汁
きみまぜる なもあもまがお とろろじる
添削後:
黄身混ぜる 汝も吾も真顔 とろろ汁
とろろ汁の時黄身を真剣に混ぜている、のが微笑ましいなと思って詠んだという句。
馬場さんが特待生4級に昇格した句です。
馬場さんには俳人のアンテナが生まれ始めている、と夏井先生のコメント。
「黄身」のアップからはじまり、「混ぜる」で動き、「汝」も「吾」も人物、「真顔」で表情がわかる。
最後の「薯蕷汁」だけはひらがなにしたほうが良いと添削されました。
唐黍は 縦一列を むしり食む
お題「秋の果物屋さん」
森口瑤子さん
唐黍は 縦一列を むしり食む
とうきびは たていちれつを むしりはむ
添削後:
唐黍まず縦一列をむしり食む
秋の果物屋さんの店先の様子から、トウモロコシに発想を飛ばして詠んだ句。
夏井先生は、唐黍の食べ方を詠んだこの句に、それがどうした?という内容が文学作品になるのが俳句の面白いところだと解説しました。
トウモロコシの食べ方には個性が出るので楽しい句だと思います。
夏井先生は、食む(はむ)という昔の表現に滑稽みがあると解説してくれました。
おつかいの坂や 新米 二十キロ
お題「白米」
林 修さん
おつかいの坂や 新米 二十キロ
おつかいのさかや しんまい にじゅっきろ
添削なし
人生で3回100kgを越えたことがあるという林先生。
家じゅうの米を勝手に食べてしまうことにお母さんが怒り、「食べた分は買ってこい!」と新米を20キロ買ってこさせられた。
新米20キロを自転車に積むとハンドルを取られて本当に危ない、という体験を詠んだ句。
初登場3句で特待生1級に昇格を決めた句のうちの一句です。
駆け抜けた残暑の泡のハイボール
お題「冷蔵庫」
松岡充さん
駆け抜けた残暑の泡のハイボール
かけぬけた ざんしょのあわの はいぼーる
添削なし
残暑は秋の季語だそうです。
夏の間、映画の撮影をしていた松岡さんが打ち上げで飲んだハイボールの泡に、駆け抜けた夏を感じたという句です。
夏井先生は、「残暑の泡」をなんだろう?と思わせておいて、ハイボールで映像がでる語順が良い、達成感、爽快な思いが書けていて、泡のような心身の疲れが、ハイボールの冷たさで吹き飛ぶ句だ、と絶賛しました。
ハイボールの美味しさがわかる方には、共感する方も多いのでは?
明日もまた生きる チルド室に葡萄
お題「冷蔵庫」
ノンスタイル 石田明さん
明日もまた生きる チルド室に葡萄
あしたもまたいきる ちるどしつにぶどう
添削なし
子供のころ葡萄は一度に食べず、大事に残してチルド室に入れていたという句。
夏井先生の解説では、上の句から志や悲しみかを詠んでいるのかと思えば、チルド室に葡萄を入れる庶民の健気さが出てくる。
他の果物でも良いかといえば、葡萄は知恵の樹のイメージがあるから葡萄が良い、良く攻めてきた、褒めます、と添削なしの大絶賛でした。
つぎは名人の句から美味しい秋の味覚をご紹介
長き夜のジャーの隣に立つ杓文字
お題「冷蔵庫」
千原ジュニアさん
長き夜のジャーの隣に立つ杓文字
ながきよの じゃーのとなりに たつしゃもじ
添削なし
梅沢さんの言葉をお借りすると「ナナハンから村上流(10㎝15㎝50㎝の範囲で俳句を詠める)に」変わったというジュニアさん。
夏井先生は、飄々としたおかしみがある句だとのこと。
「長き夜」の後の助詞の選び方が良く、「や:長き夜を強調」「を:擬人化に寄る」「に:散文的になる」ではなく、「の」としたことで映像をゆっくり狭めていき杓文字が出てくる、これはコツコツ勉強しないとできないことだと大絶賛でした。
ジャーの中に美味しい新米を想像してしまう句でした。
天泣のプラチナ通り檸檬の香
お題「歩行者信号」
キスマイ 横尾渉さん
天泣のプラチナ通り檸檬の香
てんきゅうの ぷらちなどおり れもんのか
添削後:
天気雨のプラチナ通り檸檬の香
「天泣」とはお天気雨のこと。お天気雨のイチョウの黄色いプラチナ通りでカフェから檸檬の香がしてきて、休憩しようという句。
プラチナと檸檬の色合いもきれい。お天気雨のキラキラ。檸檬の香りと、明るいキラキラ感が「泣」の1文字で削がれてしまいもったいないと夏井先生。
「天気雨」でよいと浜田さん。あなたもよく勉強なさってますね、と先生。
言葉のイメージを大切にすることがポイントだそうです。
アップルパイの 焼きたての札 花鶏来る
お題「秋の果物屋さん」
FUJIWARA 藤本敏史さん
アップルパイの 焼きたての札 花鶏来る
あっぷるぱいの やきたてのふだ あとりくる
添削なし
「一つ前進!」の評価に「ワンランクアップルパイ!」と喜ぶ藤本さん。
季語の花鶏とは秋になるとシベリアのほうからやってくる渡り鳥。
「の札」と書くだけでパン屋さんだとわからせる、それができるのが名人だと夏井先生も高評価。
鳥よりも花鶏のほうが秋らしくなる。アップルパイのりんごも秋の季語。アップルのあ、花鶏のあ、と韻も踏んでいます。
先生も添削なし、と絶賛された、とても素敵な句です。
茎漬けに添へて売り子の土地訛り
お題「秋の物産展」
梅沢富美男さん
茎漬けに添へて売り子の土地訛り
くきづけに そえてうりこの とちなまり
添削後:
茎漬けの美味し売り子の土地訛り
茎漬けの塩っぱし売り子の土地訛り
茎漬けを打っている売り子さんの訛りに懐かしさを感じている句。
夏井先生は、茎漬けから具体的に描くのは良い、懐かしく思っているのだろうなぁというのがわかるので、「添へて」と書く必要はないという評価でした。
プレバト10月8日は食欲の秋特集!名人・特待生の名句集合!のまとめ
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放送がお休みの週は、過去にサイトに掲載させていただいた句を再編集し、企画記事にしています。
俳句の季語で季節を感じ、季節ならではの美味しさも感じていただけたでしょうか。
いつも名人・特待生の句から元気をいただいています。感謝します。
最後までご覧いただきまして、どうもありがとうございました。
先週の独自企画もよろしかったらどうぞ!